フォード次世代車にアマゾンがかかわる理由

自動車の始祖は、自動運転の未来を見据える

 

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Velodyne製のライダー。クルクルと回転しながら200メートル先まで情報収集できる

また、昨年からフォードとトヨタは、フォード子会社のリビオが開発した技術「スマートデバイスリンク(SDL)」をトヨタとレクサスの車両に搭載すべく協議をしていたが、CESのタイミングに合わせて、トヨタがSDLを用いた車載システムを商品化すると発表した。

これがあればスマホのアプリを車内でも操作できるようになる。SDLはオープンソースプラットフォームであり、採用企業が多いほどスケールメリットが生じることから、トヨタはほかの自動車会社やアプリ開発会社にも参画を呼び掛ける意向だ。こうした自動車と何かをつなげる“コネクティッド”の流れはなお一層加速していくことだろう。

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フォードが公開した自動運転車のデモ車両。情報に吊るされたモニタには車両周辺をとらえたリアルタイムの映像を映し出していた

フォードのもうひとつの目玉は自動運転の実験車両。ブースのもっとも目立つ場所に置かれたデモ車両の屋根上にはVelodyne製のライダーが4台取り付けられており、自車の周囲の情報をリアルタイムで解析し、モニターに映し出すことができる。

来場者は車両の周囲で手を振り、モニターに映る自分の姿を確かめていた。フォードが自前で自動運転の研究開発を行っていることは公然の事実だったが、こうして実験車両の公開に踏み切ったということは、いよいよ“そのとき”が来たということだ。

フォードは雪道における実験走行に成功

眠れる獅子がいよいよ動き出すと思っていたら、なんと先日、雪道における実験走行に成功したとの報道が出た。雪道はベテランドライバーでも慎重な操作が要求される。極寒のミシガン州を走らせることで、降雪に強いライダー性能と自動運転技術の完成度をアピールしたわけだ。フォードはこの勢いで自動運転開発の先頭集団に入ることを狙っているに違いない。

フォードの自動運転車が駆け抜けたミシガン州はフォード創業の地だ。2016年末までに日本市場からは撤退するという報道が駆け巡っているものの、フォードは改めて説明するまでもなく、「世界の自動車王」ことヘンリー・フォード1世によって創業された米国ビッグスリーの一角であり、世界の自動車産業の始祖ともいえる会社だ。

デトロイトに隣接するディアボーンという街にはフォード本社とフォード・ミュージアムがあり、そこを訪れると、トーマス・エジソンの存在を知ることができる。エジソンは言うまでもなく、熱機関から電気エネルギーの利用を可能とした稀代の発明家だ。ヘンリー・フォードとトーマス・エジソンは同郷のよしみで、20世紀の近代化を力強く推し進めていた。彼らの情熱は100年以上の歳月を経てなお燃え続け、再び時代を推し進めようとしているのかもしれない。

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