しかしそんなトレーダー・ジョーズに対しても批判の声があります。「自社ブランドの商品を誰がどこで作っているのかを公開すべきだ」という声です。ミレニアルズは情報の透明性をどこまでも追及する世代なのです。
デジタル・ネイティブであるミレニアルズが積極的に利用しているのがオンライン・スーパーも注目です。
「フレッシュディレクト」、「ピーポッド」などのオンライン・スーパーで食品を買うミレニアルズも増えています。ハートマン・グループの調べでは、オンライン・スーパーを利用するミレニアルズは2014年の19%から1年後には31%に大きな伸びを見せました。少し割高ですが、便利さ、そしてローカルやオーガニックなどの品ぞろえの豊富さ、商品の製造者や成分など情報を1つひとつ確実にチェックして購入できることも人気となっています。
ミレニアルズのファストフード離れは前述したとおりですが、それに代わる人気を得ているのがファストカジュアルと呼ばれる店です。
ファストフードとファミリーレストランの間というコンセプトでここ数年業績を伸ばしています。代表的なもののひとつは、ニューヨークのレストラン王であるダニー・メイヤーが展開するバーガー・チェーンの「シェイクシャック」(東京にも2015年秋オープン)です。ファストフードとは違い、冷凍ではないフレッシュな肉をオーダーを受けてから焼き上げ提供。ファストフードより高いけれど、美味しさと質を考えればコスパが高いところがミレニアルズの強い支持を得ているのです。
ミレニアルズはスナック・ジェネレーション
ミレニアルズの食に関する行動を特徴づけるもうひとつの要素が「On The Go Food(オンザ・ゴー・フード」つまり移動しながら、または何かしながら食べられるスナック類です。ミンテル社の調査では「3度の食事よりスナックの方が好き」というミレニアルズが52%もいました(ミレニアルズ以外は20%)。
ユーロメーターによれば、朝ごはんにスナック類を食べる人は7.5%もいて、ベビーブーマーやX世代の2倍以上になっています。またパッケージ食品全体の売り上げは2008年以降1.5%の伸びにとどまっているのに比べ、スナックは3%伸びたという数字もあります。