前回記事では、日本のさとり世代と似ていると言われる米国の若者世代「ミレニアルズ」について、その独特の恋愛観を取り上げました。
そこで書いたとおり、ミレニアルズの男女は、Tinder(ティンダー)といったスマートフォンのデートアプリで気軽に出会いな繰り返し、1回限りのワンナイトラブを好む人が多くなっています。では、彼らはその後も異性との深い付き合いを望まないのか?いったい結婚についてはどう考えているのか?今回はそれについて掘り下げてみたいと思います。
多様化と経済格差で、結婚は「特権」に?
前述したように、日本でも初婚の年齢が時代と共に上がってきていますが、アメリカも同様です。現在のアメリカ人の平均結婚年齢は30歳。1970年代は23歳だったのと比べるとかなり遅くなっていることがわかります。
ピュー研究所の調べによれば、ミレニアルズのうち結婚しているのはわずか26%。前の世代が同じ年代だった時と比べると、ジェネレーションXは36%、その前のベビーブーマーは46%が結婚していましたから、どんどん下がって来ているのがわかります。特にミレニアルズの女性の3割は40歳まで結婚しないだろうという予測もあり、これはジェネレーシションXの2倍の数字です。ではなぜミレニアルズは結婚しないのでしょうか?
日本のさとり世代の就職内定率もリーマンショック後、大変厳しい経済状況が続きました(ここ数年は大幅に回復してきていますが)。ミレニアルズも同様に、特にリーマンショック以来、厳しい状況が続いています。
16歳から24歳の今年7月の失業率が12.2%。全米の失業率(5.5%)の2倍以上という高さであることからもわかります。