アメリカで同棲が社会的に当たり前になった今、かつての結婚がもたらすメリットの多くは結婚しなくても得られるようになりました。
この点は、実家へのパラサイト率が高い日本の若者とは異なる理由からの晩婚化・非婚化現象と言うことができるかもしれません。
結婚に求めるものは「愛」!?
では、ミレニアルズにとって、結婚の価値は下がってしまったのでしょうか? いや、ミレニアルズの間ではむしろ逆のようです。
若者の初婚年齢が年々上昇する一方、米国では1980年代以降、婚姻率も下がり続けています。
結婚はかつて大人として認められるための大切な通過儀礼であり、社会の構成員として認知されるのに不可欠なものでした。でもアメリカの大人の43%が独身という時代には結婚のありかたも変わって来ています。
そんな中でミレニアルズが結婚に求めているのは経済的な安定でも子供でもない、「愛」である、という調査結果(ピュー研究所)があります。現代の結婚とはお互いに理解しあえるソウルメートと出会い、人生の充足を得るためのものなのです。
そのためには結婚する前に社会的にも成功し、経済的に自立していなければならない。こうしたハードルをクリアした時に与えられるご褒美であり、ある意味ステータスシンボルになりつつもあります。
2011年、アメリカで生まれた赤ちゃんのうち、4割の赤ちゃんのお母さんは結婚していないシングルマザーでした。マジョリティは20~30代の女性です。この数値は日本と大きく異なる点だと思います。
ジョン・ホプキンス大学の調査では、26~31歳のお母さんの3人に2人は結婚していません。そして高等教育を受けていない女性ほど、シングルマザーになる確率が高いとしています。逆に、大学を出て経済力があるお母さんは結婚しているということになります。