惜しい!ただ忙しいだけで終わる人の「盲点」 生産性が高い人はここが違う

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ただ忙しいだけの人になっていませんか?(写真:rojakjimmy / PIXTA)

こんにちは。株式会社KADOKAWAの小説レーベル『電撃文庫』で編集長をしている三木一馬です。

今まで、『とある魔術の禁書目録』(累計1580万部)、『ソードアート・オンライン』(累計1130万部)、『灼眼のシャナ』(累計860万部)などを立ち上げ、担当してきました。昨年12月に、僕の仕事術を公開した本『面白ければなんでもあり 発行累計6000万部――とある編集の仕事目録』(KADOKAWA) を上梓した縁で、この記事を書いております。

生産性の高い人とただ忙しい人の違いとは?

前回は「良い企画書の書き方」について書かせていただきましたが、今回は、「生産性の高い人と、ただ忙しいだけの人の違い」というテーマです。

長年、エンタメ業界に身を置いていますが、この業界は全般的に忙しく、現場で働く人のほぼ全員が、とても慌しく動き回っています。そんな彼らを見て気づいたことがあります。世の中には、「生産性の高い仕事をする人」と「ただ忙しそうに仕事をする人」の2種類が存在しています。では、いったいその違いは何なのか? それについてご紹介したいと思います。

「生産性の高い人」と「ただ忙しい人」の違い

1.「生産性の高い人」は、「ただ忙しい人」よりも数多く失敗している

よく生産性の高い人を、「成功する仕事ばかりを運よく選べた人」と思いがちですが、実はそうではありません。生産性が高い人は、成功体験以上に数多くの失敗経験を持っています。たくさんの失敗体験に恐れをなすことなく、数を積み重ねていく中で、成功につながる「何か」を掴み出せるところに彼らの秘訣はあるのです。一方で、ただ忙しい人は、失敗を恐れるあまり、「失敗が少なく、成功や評価も小さい仕事」を無意識に優先しがちです。

僕は現在まで、小説編集者として16年仕事をし、500冊を超える作品を担当してきました。その中には、おかげさまで大ヒットしたシリーズが何本もあるのですが、正直に告白すると、いわゆる「ヒット作を生み出す打率」は、2割にも満たないでしょう。売れた作品の陰には、売れなかった作品がその何倍、何十倍も存在するのです。しかし、売れない作品を作ることを恐れていては、成功すら望めません。何度も何度もバッターボックスに立ち続けた結果が、担当累計 6000万部という結果を生んだのだと信じています。

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