男の「自称デキる」と「真のデキる」はどう違う 1年の振り返りトークで将来性までわかる

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実は、ほろ苦い体験は、組織の究極のリーダーである経営者に求められる要素です。経営者を探すヘッドハンティング企業も「ほろ苦い経験」を重視します。彼らはクライアントの依頼に応じて、優れた経営者を常に発掘するため、候補者を評価する方程式を開発してきました。その中でも代表的な方程式がこれです。

能力+EQ+修羅場

能力とは、知識やスキル、業界経験といった幅広い仕事のスキルを意味します。通称「ハード・スキル」です。EQは心の知能指数と呼ばれる指標。この方程式では自分をコントロールする、他者と関係を築き動機付けするといった、人間的スキルを意味します。通称「ソフト・スキル」です。

ハード・スキル、ソフト・スキルがそろった人材は優秀ですが、リーダーとなるにはまだ大きな要素が一つ足りません。経営者を探すヘッドハンターは、候補者が修羅場〜困難な状況に出会った経験や大きな失敗の経験を最も重視します。

よく使われるたとえ話ですが、次期CEOの最終候補としてAさんとBさんの2人が残りました。

A:一流企業で成功を積み重ねてきたエリート
B:閉鎖や倒産の危機を体験した中小企業の工場長

 

優れたヘッドハンティング企業なら、どちらをCEOに選ぶでしょうか?絶対にBです。経営者には必ず予想外の事態が何度も訪れます。すでに修羅場や失敗を体験し気づきを得ている人間ならば予想外の事態にも対応できる可能性が高い。

IT起業家が多い米国、シリコンバレーのベンチャーキャピタルも、投資先を選ぶ基準のひとつは修羅場や失敗の経験であるというのは有名な話です。一流のリーダーには、修羅場というほろ苦い体験が必須というのは、真にデキる者たちの常識なのです。

ほろ苦い経験のひとつ、失敗は、マネジメント論の研究でも重要視されています。ところが日本では言葉のネガティブ感が強いせいか、失敗を避けたいという空気感がやたら強い。自称デキる人は特に失敗を避ける傾向にあります。

失敗をプラスにとらえる考えもあります。でも日本の「失敗論」はどこかネガティブ。成功のためには数多くの失敗が必要だから、失敗を恐れず積極的に挑戦しよう……という「恐怖心の克服と挑戦」の観点から語られることが多いです。失敗に対して肩に力が入りすぎていて、グローバルな失敗学からちょっとズレてる感じがします。

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