「甲子園に屋根を付ければ」「夏ではなく別の季節に」高校野球「9回制から7回制」への短縮案に反対の声も…。議論の背景にある非商業主義という"高い壁"

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高校野球決勝・関東一-京都国際(写真:時事)

昨年12月に、日本高野連が6月に実施した「高校野球公式戦の7回制に関するアンケート」の結果が発表された。

「7回制の賛否」という同じ問いかけで3つのアンケートが実施された。

① 調査会社による登録モニター向けの調査(6月16、17日、回答者数2472)
賛成…35.9%
反対…25.0%  
・女性は各年代で賛成が多く、男性は10~30代の4割が賛成。理由は「試合時間が短くなり、選手の熱中症予防の効果が見込める」が最多。
・男性は40~60代の反対が多く、高校野球に関心がある層、野球経験がある層は反対がやや多かった。理由は「終盤の勝負の醍醐味がなくなるから」が最多。
② 加盟校対象のアンケート(6月27日~8月8日、回答校数2643)
賛成…20.8%
反対…70.1%  
部員数が0~20人の学校は賛成が28・2%。軟式野球部は賛成が32.4%。理由は「試合時間が短くなり、選手の熱中症予防の効果が見込めるから」が最多。
部員数が増えるほど反対が増え、61~80人の学校では91.1%が反対だった。
理由は「打席数や投手の投球数が減り、プレー機会が減ってしまうから」が最も多かった。
③ 日本高野連のウェブサイト(期間6月30日~7月11日、回答者数8953)
賛成…768
反対…7923

野球解説者など専門家も7回制に反対

アンケート①と③は、いわゆるクロスチェックだ。同じテーマについて異なる対象に対して異なる手法で質問して、調査の精度をより向上させると言うものだ。

アンケート①は、調査会社から依頼された登録モニターが、質問事項を丁寧に読んで回答したものだ。前提条件から、7回制に起因して生じるメリット、デメリットなどを理解して回答している。これに対してアンケート③は、公式サイトから匿名で回答を求めたものだ。

端的に言えば、アンケート①は与件を十分に理解して回答したのに対し、③は「7回制是か非か?」の二元論で回答した人が多かったと推測される。
SNSやYahoo!ニュースのコメント欄などでもそうだが、匿名での意見発信は、極端に振れがちだ。アンケート③で「7回制反対」が9割に達したのは、そのためだと思われる。

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