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ライフ #東京で最初に住んだ街

「公共の場でおじさんが放尿」「妻は横で杖を振り回す」…田舎出身の18歳女性が「家賃の安さ」だけで選んだ街で見た光景と、そこで得た青春の日々

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南口にある商店街「上板南口銀座」では、週末になると屋台が並ぶことがあった。友だちと商店街に繰り出しては、チョコバナナのじゃんけんチャレンジ(勝ったらもう1本もらえる)に挑んだり、大量の焼きそばを食べたり……大学生らしい想い出も、今思えばこの街だったからこそ得られたものかもしれない。

東武東上線沿いに住んでいる人は共感してくれるだろうが、東上線は高頻度で運転を見合わせるので、池袋駅から歩いて帰る日も少なくなかった。何となく電車の路線がわかるようになってからは、迂回して小竹向原駅から歩いて帰ることが増えたのだが、こうした小さな非日常も嫌いではなかった。

上板橋はやっぱり都会で、過ごした日々は青春だった

船から見える風景。瀬戸内海には牡蠣いかだがいくつも浮いている(写真:筆者撮影)

筆者の実家は、なんの誇張もなく「目の前が海」だった。あまりにも海が近いので、毎朝船の汽笛で起きていたほどだ。だが、はじめての上京で選んだ上板橋では、船の汽笛も波の音も聞こえなかった。

こうした田舎で当たり前だった音を思い出しては、「ああ、都会に来たんだな」と実感させられた。大学まで乗り換えが2回あっても、到着に45分かかっても、上板橋という街は東京23区を構成する都会の1つなのだ。

上板橋駅南口で建設中のタワーマンション(写真:筆者撮影)

そんな上板橋エリアでは、大規模な再開発が進められており、上板橋駅徒歩1分の場所にはタワーマンションの建設が予定されている。古き良き商店街や住民が愛するスーパーなどの環境が魅力の上板橋は、さらに都会の街へと進化していくのだろう。そんな街の中には、私が暮らした8年間の歴史も残っている。

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