「親から託された実家はもう見せられない」「絶対バレたくない…」 20代女性がひた隠す"異常な生活"

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縮小

「リビングで『よっこいしょ』と座ったら、もうそこから動かない。そのまま寝てしまう。そうすると、自分の周りに使用頻度の高いモノを置き始めます。そして、周りにゴミを捨て始める。そうやって生活圏が縮小し、ゴミに埋もれた生活になっていくんです」

その結果、綺麗な部屋を残したまま、1階だけが機能不全に陥るという現象が起きていた。

ゴミ屋敷
1階はすべての部屋が荒れ果てた状態になっていた(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)

稼いでいるのに「お金がない」若者たち

「水商売」に従事している依頼者の女性は、収入自体は同年代の平均よりも高いはずだ。しかし、清掃費用の支払いに関しては「分割」を希望するなど、金銭的には余裕がなかった。

これは彼女に限った話ではない。二見氏によると、親に隠れて片付けを依頼する若い世代には、ある共通した金銭事情があるという。

「生活が困窮しているわけではないんです。仕事もしているし、いいものも持っている。でも、現金がない。浪費癖があるケースが多いですね。

親に頼れば解決する金額でも、なかなか頼ろうとはしません。これまでお金を借りてきた経緯もあって、もう頼れなくなっているケースもあるかと思います。ギリギリまで自分で抱え込んで、どうしようもなくなってから連絡してくる方が多いです」

ゴミ屋敷
主に生活していたと見られるリビング(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)
ゴミ屋敷
テーブルとタンスを残してあとはすべて処分した(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)

今回の依頼者も、明るく、ハキハキとした性格の女性だったという。「ゴミ屋敷の住人=精神的に塞ぎ込んでいる」というイメージは、現場の実態とは必ずしも一致しない。

「うつ病とか、何か深く悩んで病んでいるという感じではありませんでした。めちゃくちゃ明るい女の子です。ただ単に、優先順位が『家のこと』に向いていないだけ。出稼ぎで家を空けることが多く、ゴミ出しの曜日とスケジュールが合わない。そんな物理的な理由も重なって、なし崩し的にこうなってしまったのでしょう」

ゴミ屋敷
きれいになった家に帰ってきた依頼者の女性(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)
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