「親から託された実家はもう見せられない」「絶対バレたくない…」 20代女性がひた隠す"異常な生活"

✎ 1〜 ✎ 75 ✎ 76 ✎ 77 ✎ 78
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

通常、長期間住んでいない家の片付けであれば、不用品をすべて処分して空室にするのが一般的だ。しかし、彼女はそれを拒んだ。あくまで「ここで普通に暮らしている」という体裁を保ちたかったのだ。

「全部処分してガランとしてしまったら、逆に『ここに住んでいない』ことがバレてしまいます。親に心配をかけたくない、怒られたくないという思いから、ゴミや汚れのひどい布団は処分しつつも、家具や一部の日用品はあえて残すことになりました」(二見氏、以下同)

ゴミ屋敷になってからまだ日が浅かったのか、幸い、畳やフローリングは、クリーニングやリフォームが必要なほどのダメージはなかった。

ゴミ屋敷
ゴミをどけていくと、比較的新しそうなカーペットが出てきた(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)

「2階」を使っていなかった理由

この家には女性が1人で暮らしていたはずなのに、2階と1階のそれぞれに寝床があった。

2階の寝床は比較的綺麗で、ゴミも少ない。しかし、現在の生活拠点は完全に1階のリビングに移っていた。なぜ、綺麗な2階があるのに、わざわざゴミだらけの1階で寝起きしていたのか。

「最初は2階で寝ていたはずです。でも、だんだん『面倒くさい』が勝ってしまったんでしょう。トイレ、風呂、洗面所。水回りはすべて1階にある。食事も1階でする。そうなると、寝るためだけに2階へ上がるという行為が、億劫になってしまうんです」

特に1人暮らしで誰の目もない環境では、生活動線は限りなく短縮されていく。

ゴミ屋敷
まだ床の見える状態だった2階にもゴミの中に布団が敷かれている(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)
ゴミ屋敷
風呂場はそこまでモノがなかったが、あまり使われていなかったようだ(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)
次ページ1階だけが機能不全に…
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事