主婦の「普通の情報」に大きな価値があった

マンション販売で地域のリアル情報を提供

取材日に「調布ママコンシェルジュ」として現場を任されていたのは、調布在住歴15年の宮崎直美さんと、自身が子どもの頃から数十年地元に住み続けているという田中未津子さん。

宮崎さんはこの「くらしのくうき」プロジェクトで初めてポラリスの仕事にかかわったという普通の主婦だ。「”自分”を主語にして、この町の気に入っているポイントを話しています」と、2人の子育てを経験したからこそ得られた地域の情報を提供している。

パークホームズ調布桜堤通りの販売責任者を務める三井不動産の吉村尚氏

「この仕事にかかわることで長年住み続けていても知らなかったことに気づかされた」という田中さん。だからこそ、日常的に街へのアンテナが立ち、新しい店や気にはなっていたけれど通り過ぎていた路地、公園の使いやすさなど自分の街を自分で知ろうという意識が芽生えたという。そして何よりも「地域の看板を背負った”しごと”に行ってくると家族に言えるのがうれしい」と話す。

「誰もが暮らしやすく、はたらきやすい社会の実現」がポラリスのミッション。2012年に調布市で設立された当社は、特に「潜在的な可能性を秘めた地域の女性たちが身近な地域の中で多様なはたらきかたを実現するための事業」に取り組んでいる。調布市内に2カ所のコワーキングスペースを設け、子育て中の女性がチームとして仕事を請け負う「セタガヤ庶務部」の運営のほか、その町に住んでいるからこそできる仕事や、地域からの新しい価値創造に取り組むロコワーキング普及啓発事業にも力を入れている。そのひとつが「くらしのくうき」プロジェクトの基となった「お引越し下見サービス」だ。

3社による協働プロジェクトが発足

地域の情報は、1人住まいから、夫婦での暮らし、そして子育てへと、ライフステージやライフスタイルの変化によって必要とされる内容も異なる。独自に地域の情報を集められれば良いが、大半はインターネットで得られる情報を頼りに住まいを探すことになる。

では、もっと踏み込んだ情報を得たいと思ったときどうするか。頼りになるのは地域に暮らす人の「生の声」だ。そこで、たとえ自分が足を運ぶことはできずとも、暮らしたいと思う地域に暮らす人の生の声やクチコミ情報が得られるサービスを作ってはどうか。ポラリスの「お引越し下見サービス」はこうして生まれた。

次ページ伝えたいのは、その「地域に住む」価値
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