NPOも頑張る!「パラレルキャリア」のススメ 報酬目的ではない仕事が未来を拓く

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今注目されている「パラレルキャリア」という生き方。実際にはどのようなものなのか
「ずっと会社員でいいのかな」「このままの仕事で、私の人生楽しいの?」。多くの女性が抱える、“仕事”と“未来”への不安。“自分らしいキャリア”を実現できていると胸を張れる人は、決して多くない。
そこで注目されているのが、何かの仕事をしながらそれ以外の仕事を持つことや、非営利活動に参加することを指す、「パラレルキャリア」という新しい生き方。報酬目的ではない仕事によって、叶えられる“キャリア”とはどのようなものだろう。実際にパラレルキャリアによって自分の“未来”を変えてきた先輩ウーマンたちの言葉から、ヒントを見つけてみよう。

「自分の使命は何か」と問い続けて出会ったNPO活動

本記事はWoman type(運営:キャリアデザインセンター)からの提供記事です

私が本格的にパラレルキャリアをスタートしたのは、社会人になって3年目の頃。当時は日産自動車でマーケットリサーチ業務に携わっていたのですが、プライベートで参加した若手社会人が集まる勉強会の中で、NPO法人TABLE FOR TWO International(TFT)とのコラボ企画にボランティアで加わることになったのです。

TFTは「開発途上国の子どもたちが飢餓や栄養失調で苦しむ一方、先進国では食べ過ぎによる肥満が深刻化している」という食の不均衡を解消するために設立された団体で、この時の企画は「お弁当で健康的な食生活を送ってもらうために、TFTオリジナルのお弁当箱を製造販売し、同時に、代金の一部を開発途上国の子どもたちに寄付する」というものでした。だったら私が本業で担当しているマーケットリサーチのスキルが活かせるはずだと考え、ぜひ参加したいと手を挙げました。

もともと私には、つらい思いをしている人たちの力になりたいという気持ちがありました。自分が高校時代に病気を経験し、外出もままならない生活を送ったことがあるからです。幸い健康を取り戻すことができましたが、あの時は「つい昨日まで元気に過ごしていたのに、なぜこんなことになってしまったのだろう」とショックだった。そして、「この世界には自分の力ではどうにもならないことがある」という現実を知ったのです。

この時から、私の中には「自分と同じような思いをしている人を助けたい」という思いが芽生えました。就職してからも、「自分の使命は何なのか」「自分は誰のために働きたいのか」を問い続け、その答えを探るためにさまざまな勉強会や町おこしの活動などに参加してきました。そんな中でTFTの活動を知った時、「子どもたちのために何かしなくては」と強い使命感を抱いている自分に気付いたのです。

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