「駅前には巨大なウルトラマン像」「ドトールには敵わないからスナックに」…新宿駅から21分なのに《個人店だらけ》な街の"実態"

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「本とお酒と珈琲と」は駅の北側だ。ここを出て、駅方向に戻り、南口から少し歩いたところに「Creperie Tirol(世田谷区砧8-7-17)」はある。食べログのクレープ・ガレット部門で全国1位の実力派だ。店主の吉川要平さん・一美さん夫妻に聞いた。

吉川要平・一美夫妻
吉川要平・一美夫妻(筆者撮影)

「祖師ヶ谷大蔵に店をオープンして今年で18年目です。以前は違う場所だったんですけど、ここに移ってきて9年目ですね」(要平さん)

地元のお客さんに気軽に楽しんでもらいたい

店の前にメニュー表がかけてあるのだが、これを見てちょっと驚いた。いちばん高くて750円だ。物価高の昨今、この価格は嬉しい。

「季節限定の特別メニューだと1000円を超えるような商品もお出しするんですけど、通常メニューはこんな感じです。地元のお客さんに気軽に楽しんでもらいたいんですよね」(要平さん)

ちょうどお腹も空いていたので、人気メニューの「生クリーム・イチゴ」の生クリーム増量をオーダーした。クリーム増量は100円増しで合計700円だ。

生クリーム・イチゴクレープ
生クリーム・イチゴ 生クリーム増量(700円)(筆者撮影)

生地は薄めなのに、モチモチ感はしっかりある。真っ赤なイチゴもシャッキリ新鮮でほのかな甘みがちょうどいい。勢いで生クリームを増量したが、もしかしたら胃もたれなぞしてしまうかも、とちょっと不安だったのだが、濃厚なのに味わいはスッキリしていて、最後まで美味しくいただくことができた。

「季節の果物をお出ししたいので、山形県から沖縄の宮古島まで全国30軒ほどの農家さんと契約しています。今はイチゴが旬ですね。茨城や栃木産のものを使っています」(一美さん)

生地のモチモチ感について尋ねると、

「水分量をじゃっかん少なめにして、その状態でよく練るんです。これをやることでグルテンが活性化して、薄くてもモチモチ感が出ます。クレープって三角形に巻いていくから、先端の方が分厚くなりやすいでしょ。その部分が美味しさの決め手でもあるんです。でも生地が薄いと、あまり厚くならずに、美味しく食べることができます」(一美さん)

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