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「AI相場はまだ終わらない、株価にも過熱感なし」ファンドマネジャーが読み解く26年相場の勘所②アセットマネジメントOneの関口智信氏の見方

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関口智信/せきぐち・とものぶ 1998年新和光投信委託(現アセットマネジメントOne)入社。日本株のアナリスト業務などを経て、2005年より日本株のファンドマネジャーとして従事 (撮影:今井康一)

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2025年は「日経平均株価5万円」に突入する歴史的に節目の年となった。「AI相場」ともいわれる中、26年の株式相場はいったいどうなるのか? アセットマネジメントOneの関口智信ファンドマネジャーに今後の相場展望、注目セクターについて聞いた。

過去10年のPER水準を超えていない

――AI相場といわれて久しいです。株価に過熱感はありませんか。

2025年の株式相場は、AIが牽引役の1つになった。全体としては大型かつ海外に強いグロース銘柄が物色された印象だ。AI以外には半導体やエンタメ、防衛など成長が期待できるセクターが重視された1年だった。

バリエーションで見ても、現状の株価は説明できる。10年代と比較すると、TOPIX(東証株価指数)のPBR(株価純資産倍率)は過去のレンジを超えているが、PER(株価収益率)はまだ17倍。過去10年を振り返ると18倍台までは買われていた。その水準を超える感覚はまだない。国内の金利が上昇し、デフレからインフレに転じている中、直近10年や15年の水準と比較して良いのか、という見方もある。

(3月期決算の)第2四半期決算は、アナリストの予想よりも上振れて着地した企業が多い。下期についても、円高を前提にした業績予想をしていたり、進捗率が高くても上方修正をしていなかったりする企業がほとんどだ。PERは17倍からさらに割安になっていく可能性がある。

――注目しているセクターは。

AI相場はまだ終わらないだろう。IT大手などのハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)の収益が悪化すればAI相場が終了するサインになるが、今のところその兆候はない。

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