佐藤優が喝破! もしも【台湾有事】が起これば真っ先に戦闘に巻き込まれる「沖縄」の致命的な"脆弱性"

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現状のままで「台湾有事」の危険性を声高に叫ぶのは無責任極まりないという(写真:ko-yan/PIXTA)
高市総理の国会答弁を機に冷え込んだ日中関係ですが、元外務省主任分析官の佐藤優氏は、「台湾有事」が起きてもアメリカと中国が直接軍事衝突をする可能性は低いだけでなく、そもそも日本には台湾有事の備えが致命的に欠けていると指摘します。
本稿では、台湾有事に巻き込まれれば真っ先に攻撃を受けるであろう沖縄が抱える脆弱性について、佐藤氏の著書『第三次世界大戦を阻止するのはトランプしかいない』から、一部を抜粋・編集する形で解説します。

中国が「海洋進出政策」を強める大きな目的

軍事力の増強を続ける中国は、もともとランドパワーの国家であり、シーパワーの国家ではなかった。しかし、近年、中国は海軍力の強化にも注力し、台湾海峡でも繰り返し軍事演習を実施している。2025年4月にも2日間にわたり大規模な演習を行ったとNHKが報じている(NHKニュース、2025年4月2日)。

そもそもシーパワーとは何なのか。アメリカの地政学者アルフレッド・T・マハンは『マハン海上権力史論』の中で、シーパワーとは海軍力に加え、平和的な通商と海運及びそれらを実現するためのシーレーンと、各地の港湾施設を維持し得る能力であると定義し、さらに次のように説明している。

〈シーパワーの歴史は、決してすべてとはいわないがその大部分が、国家間の紛争や勢力争い、そしてしばしば戦争にまでなった実力闘争の物語である。海上貿易が諸国の富と力に大きな影響を及ぼすことは、国家の成長と繁栄を支配する真の原則が発見されるよりずっと前からはっきりわかっていた〉(アルフレッド・T・マハン『マハン海上権力史論』北村謙一訳、原書房、2008、5頁)

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