佐藤優が喝破! もしも【台湾有事】が起これば真っ先に戦闘に巻き込まれる「沖縄」の致命的な"脆弱性"

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『週刊金曜日』に掲載された記事「厳しい言葉を交わしつつも対話で対立コントロール」で、国際政治学者の三牧聖子は次のように述べている。

〈中国と近接し、米軍基地を多く抱える沖縄は、かりに台湾で有事があれば、最初に巻き込まれる可能性が高い。県民の命を守るためには、無責任に中国の脅威を喧伝することなどできない〉(三牧聖子「厳しい言葉を交わしつつも対話で対立コントロール」『週刊金曜日』2023年6月2日号、23頁)

石破首相退陣後の「中国との対話チャンネル」

この指摘は極めて正鵠を射ている。戦争が始まれば、兵力や兵器の問題にとどまらず、食料供給もまた重要な課題となる。ところが沖縄の主食用米の生産量は2023年時点で1750トン程度にすぎず、これは県民のわずか1週間分の食料にしか相当しない。

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それに加え、沖縄の食料自給率は約33%とされているが、その大半はサトウキビであり、それを除けば実質は8%程度にとどまる。食料自給率がわずか8%しかない地域で長期戦を継続することは全く不可能だ。

台湾有事の危険性を声高に叫ぶのであれば、大規模な倉庫を建設し、食料の備蓄体制を整えるべきであるにもかかわらず、それを怠ったまま中国との戦争の必要性を強調するのは、無責任極まりない発言と言わざるを得ない。

だから日本としては、台湾有事を未然に防ぐため、中国と確かなコミュニケーションの回路を開き、外交努力によって戦争回避の道を探るべきである。

石破政権はその方向を模索し、中国との対話チャンネルを確立しようとしていたが、石破首相が退陣した今、その継続性がどうなるかが今後の焦点となろう。

佐藤 優 作家・元外務省主任分析官

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さとう まさる / Masaru Sato

1960年、東京都生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了。

2005年に発表した『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮社)で第59回毎日出版文化賞特別賞受賞。2006年に『自壊する帝国』(新潮社)で第5回新潮ドキュメント賞、第38回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。『読書の技法』(東洋経済新報社)、『獄中記』(岩波現代文庫)、『人に強くなる極意』(青春新書インテリジェンス)、『いま生きる「資本論」』(新潮社)、『宗教改革の物語』(角川書店)など多数の著書がある。

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