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今治造船とJMUの大型再編が実現。造船業再生が国策となった今、資本の枠組みを超え「オールジャパン」で戦えるか

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財閥系の流れをくむジャパン マリンユナイテッド(JMU)は2026年1月、独立系の今治造船の子会社となった。写真はJMU呉事業所(広島県呉市)の造船ドック(写真:papa88/PIXTA)

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国内市場縮小やグローバル競争激化、テクノロジーの進化など、環境変化の波が大きくなる中、各業界でM&Aや事業統合、提携が相次いでいる。本特集では『会社四季報 業界地図』と完全コラボ。注目業界を中心に、再編の歴史を踏まえながら最新動向と今後の見通しを解説・予測する。

「中国や韓国では統合による企業再編が進行している。今治造船とジャパン マリンユナイテッド(JMU)は生き残るため、国際競争に打ち勝っていかなければならない」

2026年1月に国内造船2位のJMUを子会社化した国内首位の今治造船の檜垣幸人社長は、記者会見でそう力を込めた。

石川島播磨重工業(現IHI)と住友重機械工業が共同出資して1995年に設立したマリンユナイテッドと、日立造船(現カナデビア)と日本鋼管(現JFEホールディングス)が共同出資で2002年に設立したユニバーサル造船が合併してJMUが誕生したのは13年のこと。そのJMUに21年、造船専業の今治造船が出資したことは業界内で大きな話題となった。

JMUを子会社化しても世界シェアは6%

そしてついに、今治造船が60%まで出資比率を引き上げ、JMUを子会社化したことで、両社の単純合計での売上高は約7600億円(25年3月期)、建造量は469万総トンの規模となった。建造量では世界4位の造船会社となり、国内シェアは約50%にも達するが、それでも世界市場では6%のシェアにとどまる。

日本は貿易量の99%以上を海上輸送に依存している。その日本の船主は年間1200万総トン(24年)の船舶を発注しているが、国内建造量は908万総トン(同)しかない。その結果、日本の船主は中国の造船所への発注を増やし、今や全体の3~4割が中国への発注になっている。

檜垣社長は「日本の船主のリプレース(更新)需要にすら対応できていない。建造能力を倍増しないと、発注がどんどん海外に行ってしまう」と危機感をあらわにする。

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