【直撃】国土交通相が語る造船「中韓超える」覚悟と勝ち筋、日米連携の可能性やゲームチェンジャーの予感も激白
――日本の造船業は1970年代のオイルショック以降、リストラに次ぐリストラを余儀なくされ、2000年代のリーマンショック以降も厳しい状況に置かれました。金子大臣は、造船業の現状をどう認識していますか。
わが国の造船業はかつて世界一の生産規模を誇ったが、1980年代から韓国が、2000年代からは中国が台頭し、日中韓の競争が激化した。中韓両国は政府の大規模な支援を受けて生産規模拡大と技術力向上に取り組み、現在では中国が世界の受注量の7割を占めている。
韓国はLNG(液化天然ガス)運搬船などで世界トップシェアを握っている。こうした中韓との競争の中でわが国では造船業の建造能力が低下している。このままでは近い将来、エネルギーをはじめとした海上輸送に必要な船舶の建造を他国に依存せざるをえなくなる。
35年までに建造量倍増を狙う
一方、中長期的な海上輸送量の増加に伴い、世界的には船舶需要が拡大しており、ゼロエミッション船をはじめとする次世代船舶の需要の増大が見込まれている。これは、品質の高さや優れた省エネ技術などを強みに持つわが国の造船業がゲームチェンジャーとなりうるチャンスだ。この機会を確実に捉え、造船業の再生につなげていきたいと考えている。
――国交省が25年末に策定したロードマップでは、35年までに国内建造量倍増を掲げました。
官民挙げてわが国造船業の再生に向けた取り組みを強力に推進するため、国土交通省および内閣府は関係省庁と連携し、25年末に「造船業再生ロードマップ」を策定した。現在約900万総トンの水準にあるわが国の年間建造量を、35年に1800万総トンとする目標を掲げている。
この目標は政府が一方的に押し付けたものではない。造船業界が再興に向けて大規模な投資を行うという強い「覚悟」を示したことを受けて、政府としても強力に支援していくという考えのもとに設定されたものだ。
生産能力の抜本的な向上や人材確保など、乗り越えるべきハードルは多いが、関係省庁が一丸となり官民で取り組むことで実現が可能になると考えている。大きな目標を立てて挑まなければ、日本の船が日本で造れなくなる。経済安全保障の面からも、必ずやるという強い思いで私が先頭に立って取り組んでいく。



















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