大河「べらぼう」で注目の十返舎一九、下ネタ満載の大ヒット作『東海道中膝栗毛』 児童書では描かれない「弥次さんと喜多さん」の素顔

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これまで、どれだけ作品を書いてもヒットにつながらなかったからだろう。『東海道中膝栗毛』がこれほどの大反響を呼ぶとは、版元も一九自身も予想していなかったらしい。

おそらく、もはや売れ行きなどは考えずに肩の力を抜いて、ただただ面白い読み物を追求したら、大ホームランとなったのではないだろうか。

日本で初めての職業作家に

『東海道中膝栗毛』によって一躍、流行作家になった十返舎一九。曲亭馬琴とともに、日本で初めての職業作家とされている。

NHK大河ドラマ「べらぼう」にもついに一九が登場するが、『東海道中膝栗毛』が出たのは、蔦重の死後のこと。若き日の下積み時代が描かれることになりそうだ。

【参考文献】
旅の文化研究所編『絵図に見る東海道中膝栗毛』(河出書房新社)
楊暁捷 著、板坂則子監修『戯れる江戸の文字絵 十返舎一九「文字の知画」よみがえる大衆の笑い』(‎マール社)
鈴木俊幸著『蔦屋重三郎』(平凡社新書)
鈴木俊幸監修『蔦屋重三郎 時代を変えた江戸の本屋』(平凡社)
倉本初夫著『探訪・蔦屋重三郎 天明文化をリードした出版人』(れんが書房新社)
山村竜也監修・文「蔦重の復活と晩年 その後の耕書堂」(『歴史人』ABCアーク 2025年2月号)

真山 知幸 著述家

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まやま ともゆき / Tomoyuki Mayama

1979年、兵庫県生まれ。2002年、同志社大学法学部法律学科卒業。上京後、業界誌出版社の編集長を経て、2020年独立。偉人や歴史、名言などをテーマに執筆活動を行う。『ざんねんな偉人伝』シリーズ、『偉人名言迷言事典』など著作40冊以上。名古屋外国語大学現代国際学特殊講義(現・グローバルキャリア講義)、宮崎大学公開講座などでの講師活動やメディア出演も行う。最新刊は『大器晩成列伝 遅咲きの人生には共通点があった!』( ディスカヴァー・トゥエンティワン ) 、『ひょんな偉人ランキング ―たまげた日本史』(さくら舎)。「東洋経済オンラインアワード」で、2021年にニューウェーブ賞、2024年にロングランヒット賞受賞。
X: https://twitter.com/mayama3
公式ブログ: https://note.com/mayama3/

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