今なぜ「リベラルの言葉」は響かないのか?高市早苗氏が「愛国の女神」として支持を集める深い訳

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日本国旗を振る人々
不安と不確実性の時代には、感情に訴求する「保守の言葉」を支持する人が増加すると考えられます(写真:Rawpixel/PIXTA)
一部上場企業の社長や企業幹部、政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチなどのプライベートコーチング」に携わり、これまでに「1000人以上のトップエリート」の話し方を変えてきた岡本純子氏。
たった2時間のコーチングで、「棒読み・棒立ち」のエグゼクティブを、会場を「総立ち」にさせるほどの堂々とした話し手に変える「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれている。
その岡本氏が、全メソッドを初公開した『世界最高の話し方――1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』は発売後、14刷17万部を突破するベストセラー5年間売れ続けるロングセラーになっている。
コミュニケーション戦略研究家でもある岡本氏による「高市総理の話し方」の緊急連載をスタートする(本記事が連載2回目)。
【連載1回目】
高市首相はなぜ、あそこまで笑顔を見せるのか? 深謀遠慮、高市早苗流「話し方の秘密」に迫る

「リベラルの言葉」が響きづらくなっている理由

世界最高の話し方――1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた! 「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール
『世界最高の話し方――1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた! 「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

「高市早苗首相の話し方」について徹底解剖するこの連載。

2回目の今回は「『愛国の女神』としてのポジショニング」について取り上げますが、まず、その背景として、「保守」と「リベラル」のコミュニケーションの違い「なぜ今、リベラルの言葉が響きにくくなっているのか」について解説しましょう。

イギリスの新聞、ザ・テレグラフの記事によれば、世界73カ国の民主主義国家で、リベラル政党の支持率は冷戦終結後、最も低い水準になっているそうです。世界で「リベラル勢力の退潮」が進んでいると言えます。

なぜなのでしょうか。

コミュニケーションの観点から分析すると、「リベラルの言葉は保守に比べて刺さりにくくなっている」のが一因と言えます。

保守とリベラルの価値観、よく使う言葉を列挙し、対照表にまとめてみました。

保守がよく使うのは、「日本」「国」「安全保障」といった「愛国心」などをくすぐる言葉が多いのに対し、リベラルは「多様性」「共生」など、理想論的な言葉が多いのが特徴です。

表1
保守がよく使うのは、「日本」「国」「安全保障」といった「愛国心」などをくすぐる言葉が多いのに対し、リベラルは「多様性」「共生」など、理想論的な言葉が多い(図表:筆者作成)
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