20代で「ワークライフバランス」を求める人が、30代でバランス崩壊の危機。AI時代の働き方の思わぬ落とし穴とは

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ワークライフバランス
仕事をふくめて人生が充実していると思えることが、ワークライフバランスのとれた状態です(写真:bee/PIXTA)
「ワークライフバランスを重視したい」
「タイパが悪いので、無駄な残業はしない」
20代でこうした「効率的」な働き方を追求するのは、当然のことかもしれない。しかし、その「賢い」選択が、あなたの30代での「ワークライフバランス崩壊」の引き金になるとしたら、どうだろうか。
新刊『AI時代に仕事と呼べるもの:「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方』の著者・三浦慶介氏は、AI時代のバランスとは「短期的な効率」ではなく「中長期の時間投資」で得られるものだと警鐘を鳴らす。
本記事では、同書から一部抜粋・再構成し、20代で効率化を求めた人を待ち受ける「残酷な末路」と、AI時代のキャリアに潜む落とし穴を解説する。

働き方改革は素晴らしい変化。だが…

AI時代に仕事と呼べるもの: 「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方
『AI時代に仕事と呼べるもの: 「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

私は現在、時間に縛られず割と自由に働いています。夜も休日も仕事をすることもあれば、平日を休養にあてることもあります。家事育児は半分ずつ分担し、食事の用意も私がすることが多いです。

こう言うと、「ワークライフバランスが確立されてますね」と言われます。

しかし、20代のころは月200時間の時間外労働が常態化し、会社に週1、2回は泊まるような生活をしていました。結婚して子供が生まれてからも、深夜2時まで仕事をしたかと思えば夜泣きで起こされるなど、体力気力とも限界に近い中で働いていました。

そんな働き方を推奨するつもりはまったくありません。ただ、20代のうちに経験を積んだからこそ、AI時代においてワークライフバランスを実現できているのは事実です。

この10年弱ほど、働き方改革という言葉が飛び交ってきました。大企業はもちろんのこと、いまやスタートアップでもほとんど残業しないという会社も珍しくありません。30代半ばまで「動けるかぎり仕事をする」という環境にいた身としては、隔世の感があります。

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