高度な数学の知識がなくても、宇宙について知ることはできる--「お星様と私たちはまったく同じ要素でできている」

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近視は病気です
BossBさんが宇宙の研究に踏み出した意外な理由とは?(写真はいずれも本人提供)
「近視になってもメガネをかければいい」と思っている人は少なくないが、実は近視は将来的に失明につながる眼疾患の発症リスクを高める、危険な疾患なのである。しかし、身近に眼疾患の経験者がいなければ、その実感が湧かない人がほとんどではないだろうか。
近視は病気です』の著者であり、近視の予防を呼びかける眼科医である窪田良氏の対談企画。今回は、TikTokerやYouTuberとしても活躍する天文物理学者のBossBさんをお招きし、専門分野のほか、自身の海外経験や子育てについても語ってもらう。第1回では、宇宙について学ぶ際の数学の必要性や、BossBさんが宇宙の研究に踏み出した理由についても詳しく聞いた。

天文物理学には、高度な数学の素養が必要か

近視は病気です
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窪田:BossBさんは天文物理学をご専門にされていますね。私は生物化学系の人間なので、数学物理系の人がうらやましいというか、「どんな頭の構造をしているのかなあ」とずっと憧れを抱いていました。やっぱり数学の素養がないと、物理学は理解できないものですか?

BossB:絶対に高度な数学の素養が必要かというと、私はそうでもないと思います。生物などでもそうだと思いますが、サイエンスとほかの学問との違いは、定量的に検証と反証を行えること。

実験・観測を通して、自分の考えている仮説が正しいかどうかを確かめられるのが科学の特徴です。数学は抽象の世界、物理は実世界。けれど、現実を定量的に理解するとき、抽象の力を借りることになります。「ものさし」として必要になるのが数学、という感じです。

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