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ライフ #サイコパスから見た世界

仕事ができるわけでもないのに人間関係のコントロールだけは巧みな「サイコパス社員」が出世してしまうという、成果主義の残念な末路

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本書を読んで、「うちのトップもこのタイプだ」と感じる人は多いかもしれません。

ただ、そう思われるぐらいの突破力がなければ、会社を急成長させる経営者にはなれないという面もあり、紙一重ではないかと思います。

サイコパスが企業をダメにするというわけでもありません。例えば本書では、ドナルド・トランプと並んでスティーブ・ジョブズの名前が登場します。

確かに、ジョブズの伝記を読めば、明らかにサイコパスだと思います。本書にも書かれていますが、部下がボロボロになったという話も知られています。最近ならイーロン・マスクもその類でしょう。

しかし、新しいビジネスを起こして、イノベーションを生み出せるかという経営者の才能となると、サイコパスの中にも特異な能力を持っている人はいて、世界的な企業を生み出しているということも事実です。

アウトサイダーに快哉する危うい心理

政治家にはサイコパス的な人が多いと感じます。最近では、兵庫県知事の言動は理解の範囲を超えていると思いました。ポピュリズムとはよく言われますが、僕は、社会から逸脱している人を見て、快哉を叫ぶ人も一定数いるのではないかと思っています。

日本は、同調圧力の高い調和型の社会ですから、どうしても息苦しさを感じることがあります。そうなると、アウトサイダー的に外れていくことに、気持ち良さを感じるという心理も生まれるでしょう。

テレビを見ていても、論理的な会話よりも、根拠もないのに「こうだ!」ときっぱり言い切る人のほうが人気を得ていますよね。そういう所にも、サイコパス的な要素をもてはやす心理が潜んでいるのではないでしょうか。

たまにテレビに出てくるぐらいなら良いのですが、サイコパスは20人に1人もいて、職場に入ってくるとなると大変です。そのためにも本書を読んでおくことは大事だと思います。

(後編に続く)

(構成:泉美木蘭)

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