「認知症にならない高齢者」「志望校に合格する家庭」の食事は何が違うのか? 健康マネジメントのプロが勧める"集中メシ"

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また、どれだけ体内に効率よくタンパク質が吸収されたのかを測るDIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)という指標で見ると、魚介類のタンパク質は、肉類よりも消化吸収率が高いことがわかっています。魚は消化に時間がかかる筋が少なく、動物性の脂質と異なり消化が良いのです。

豚カツやから揚げ定食など肉料理で胃もたれに苦しんだ経験は誰にでもあるでしょう。同僚とのランチで迷ったときは「今日は魚を食べよう」と率先して提案してください。

魚を多く食べる人ほどうつ病の発症リスクが低い

●ストレスやプレッシャーに負けない

最後に、第三の理由はメンタルの健康です。中国、青島大学の研究では、魚を多く食べる人ほどうつ病の発症リスクが低いことが示されています。最も多く食べる人は、最も少ない人に比べて17%リスクが低下し、男性では20%、女性では16%のリスク低下が確認されています。

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集中力向上とは関係ないのでは? と思う方もいるかもしれません。しかし、一度メンタルヘルスを損なうと、学業にも仕事にも大きな影響を及ぼします。

受験シーズンになると子どもがプレッシャーに耐え切れずメンタルが崩壊してしまった、という親御さんの悲痛な悩みが寄せられます。ストレスやプレッシャーが強い場面でも高い集中力を発揮するには、心の安定が土台となります。DHAが心の健康まで守ってくれるのであれば、魚を食べない理由はありません。

では、ランチの魚定食とは具体的に何を食べればよいのでしょうか? 基本的には魚が含まれていれば何でもOKです。焼き魚、海鮮パスタ、海鮮チゲ、シーフードカレーなど、自由に楽しんでください。

栄養学に詳しい方は、DHAは青魚に多く含まれること、そして、なるべく生で食べたほうがよい、火を通すと栄養分が減るなどと聞いたことがあると思います。それは事実です。しかし、あまり窮屈だと食事の楽しみが減ってしまい続きません。

先日、私もアジの水揚げ量日本一で、アジフライの聖地として名高い長崎県松浦市でアジのフライをおいしくいただきました。毎日、サケにカレイにホッケ、様々な魚をおいしくいただいています。「集中メシ」は毎日おいしく、楽しく。長続きする方法が一番です。

【合わせて読む】年収1000万円を超えるには「朝たんたん」がカギ!? パフォーマンスを高める食事・落とす食事を食事指導のプロが解説
水野 雅浩 健康マネジメントスクール代表

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みずの・まさひろ / Masahiro Mizuno

 健康マネジメントスクール代表。ビジネスパーソンや受験生を持つ家庭の健康習慣アドバイザーであり、予防医学の専門家。中央大学法学部を卒業後、約10年間にわたり介護サービス事業に従事。高齢者介護の現場で、認知症を発症する人としない人の違いが「食生活」にあることを痛感し、食の力に強く惹かれる。その後、飲食業界に転身し、香港にて高級日本食レストランの立ち上げと運営を経験。帰国後は、外資系サプリメントメーカーにて商品開発責任者として13年間勤務し科学的エビデンスに基づいた数多くの製品を開発。現在は、企業や学習塾向けに講演・指導を行う。
 著書に『30代ビジネスマンの「太らない」「疲れない」21の習慣』(飛鳥新社)『稼げる男親子でつくる健康習慣「本番力」で受験に勝つ(学事出版)などがある。

 

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