掃除機や水はNG?知っておきたい「餅を詰まらせたとき」の対処法とNG行為――交通事故より多い窒息死。2月に食べる縁起物も実は盲点

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餅を喉に詰まらせたときの対処法を取材しました(写真:プロモリンク/PIXTA)

お雑煮やおせちなど、食卓が華やぐお正月。ところが、毎年のように耳にするのが「餅を喉に詰まらせて救急搬送された」というニュースだ。

日本での食べものの誤嚥による窒息事故の年間死者数は、約5000人。これは交通事故の死者数を上回る数で、身近なリスクになっている。

そこで、“窒息”について研究を続ける日本医科大学付属病院・高度救命救急センターの五十嵐豊さんに、お正月に窒息事故が増える意外な理由と、家庭でできる対策を聞いた。

救命できても意識が戻らない

窒息は、食べものや異物などが気道に入り、空気の通り道が塞がれて呼吸ができなくなる状態を指す。

五十嵐さんの調査では、窒息で救急搬送された件数は、乳幼児と、80代を中心とした高齢者が多い。特に高齢者では、約半数が心肺停止状態で搬送され、「たとえ救命できても意識が戻らないなど、重い後遺症が残るケースも少なくない」と五十嵐さんは指摘する。

■窒息事故はいつ多いか?

発生時期にも特徴があり、件数が最も多いのは1月1日。

お正月には、特に窒息事故が集中し、1年間の餅による窒息事故の4分の1が三が日に集中して起きている(次ページの図。※外部配信先ではグラフを閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。

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