「認知症にならない高齢者」「志望校に合格する家庭」の食事は何が違うのか? 健康マネジメントのプロが勧める"集中メシ"

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脳の健康は、私たちの生活や仕事に大きな影響を与えます。集中力を高め、パフォーマンスを維持するためには、脳の主要な構成成分である脂質、特にオメガ3脂肪酸を意識的に摂取する。魚介類を食べることを中心に据えてください。

月・水・金のランチは、魚定食でDHA摂取を習慣に

集中力を高める食事に欠かせないのがDHAを含む魚介類です。では、皆さんの食卓にはどれくらいの頻度で登場しているでしょうか。

日本の家庭では、週に2回程度が平均と言われています。私は、企業でビジネスパーソンを対象にしたセミナーや、学習塾で親御さんも含めたオンラインセミナーでは、月、水、金の週3回は魚料理を1品食べることを推奨しています。

●集中力のアップや認知症防止に

まず、第一の理由は、魚介類を週に2回以上食べることで集中力が高まることです。思考力や記憶力の向上による集中、さらには認知症対策など様々な健康効果が得られるからです。米国神経学会でも、中年期にオメガ3脂肪酸を多く摂取している人は、思考スキルが優れており、脳の構造も健康である傾向が報告されています。

また、DHAを含む魚を週に2皿以上食べることで、アルツハイマー型認知症の発症リスクが約30%低下することが、複数のコホート研究を統合したメタ解析で示されています。これは、魚の習慣的な摂取が加齢に伴う脳の衰えを防ぐ有力な手段になり得ることを意味しています。

多くの研究では、週2回の魚介類摂取を基準としています。しかし、これはあくまで、日本人の食生活の平均値です。まわりと差をつけたいのであれば、魚を週にもう1回増やし、脳の潤滑油となるDHAを積極的に取り入れることを提案します。

実際、世界で100歳を超えて健康長寿な人口が多い地域では、平均して3回魚を食べています。魚をより多く食べることは人生100年時代、アタマを使い続けるための健康戦略にもなるのです。

●消化が良く午後からも絶好調

次に、第二の理由は、午後からのパフォーマンス向上です。週に3回魚定食を始めたビジネスパーソンから「週3回、魚を食べることを実践してから、各段に調子が良くなった」という声が寄せられています。脳神経の神経伝達が活発になり、頭の回転が速くなった可能性が考えられます。

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