「今日、朝ごはん抜いてないですか?」
「寝不足? 真夜中に起きることが多くないですか?」
言われた相手は目を丸くして「なんでわかるんですか?」と驚く。
小池雅美医師は相手の見た目から、体の状態を言い当ててしまう特技を持つ。
その根拠となるのは無論、霊感の類いではなく、漢方・栄養療法のみならず、各種統合医療を通じて培ってきた豊富な経験にある。その人の顔貌、姿勢などから患者の栄養状態を言い当てる洞察力と血液データの読解力を駆使し、多くの患者を改善に導いてきた。
現在は外来の傍ら、全国で医師・医療従事者向けに栄養療法のセミナーを行い、業界でその名を知られる小池氏が、このたび初の著作『
気分の9割は血糖値』を上梓。発売前からAmazonの3部門で1位を独占するなど大きな話題を呼んでいる。
「気分や集中力は血糖値の影響を強く受けています。だからこそ、血糖を安定させることは、ビジネスパーソンにとって『体調管理』を超えた戦略的スキルとなりえます。またそれを逆手にとれば、仕事の成功や人間関係にも使うことができます」と小池氏。本稿では「気分と血糖値の関係」について語る。
「こんな企画書が通ると思ってるのか!」
午後4時、K社のオフィスではU課長の怒号が響き渡ります。怒られているのは入社5年めのOさん。
課の部下たちは「また始まったよ」といわんばかりにお互いに目配せをしています。
なぜ夕方4時になると不機嫌になるのか
U課長は45歳。普段は仕事熱心で面倒見もよいのですが、時々カッとなって部下を怒鳴り散らすのが玉にキズ。いつスイッチが入るのかわからないので、周囲は辟易しています。
このU課長のような存在、実はあちらこちらの会社にもいるのではないでしょうか。
そういう人をちょっと観察してみてください。夕方など「決まった時間帯」に機嫌が悪くなったり、イライラしていることが多いはずです。
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