《イチからわかる》「人口が増えれば必ず経済成長」? インド経済の意外な"落とし穴"を国際情勢アナリストが解説

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ガンジス川 インド 沐浴
多くの人で賑わうガンジス川。彼ら彼女らの今後が経済成長のカギを握る(写真 : Male/PIXTA)
世界一の人口を抱える国、インド。IMFによれば、2026年には日本のGDPを抜き世界第4位の経済大国となる見通しだ。インド株の投資信託も注目されるなか、果たして本当に経済成長は続くのだろうか?2025年10月に刊行された、世界の“これから”が対話形式でわかる最強の入門書『海外経験ゼロの私に、世界と経済をイチから教えてください!』より、一部を改変・抜粋してお届けする。

人口増=経済成長とは限らない?

陽菜 人口といえば、たしか、中国が多かったですよね。

先生 長らく、人口世界一の国は中国でしたが、2023年にインドが抜きました。現在のインドの人口は14億人を上回ります。

陽菜 日本の10倍以上……。すごい人口ですね。

海外経験ゼロの私に、世界と経済をイチから教えてください!
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先生 インドが人口世界一になったというニュースを受けて、証券会社の「インド株投資」の広告が増えました。

企業でも、インドでの工場建設などを検討するところが増えているようです。

たしかに人口の多さは、国土が広いとか、地形が有利という要因と同じく、国の発展にとって好ましいものです。ただし、そう簡単にはいきません。

陽菜 えっ、どういうことですか?

先生 インド株を買う前に、ひと呼吸置いて、「人口」と「経済成長」の関係を見ていきましょう。

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