受験親インフルエンサー「模試の成績をグラフ化、勉強時間をエクセルで管理…」 令和の受験は【親のSNS力】が子供の進路を左右する?

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漫画「令和の受験親の『フツウ』」
漫画『令和の受験親の「フツウ」』
令和の受験事情は、昭和や平成の時代とは本当に大きく変化していて、また変化し続けています。今回は、取材の中で見えてきた令和特有の受験事情を漫画も絡めながら解説した書籍『令和の受験のフツウ』を上梓した西岡壱誠氏に、受験生の親がSNSで受験アカウントを作る「フツウ」についてお話を伺いました。
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73%以上の東大合格者がSNSを活用していた

2025年に東大に合格した学生に対してアンケートとインタビューを実施したところ、非常に興味深い結果が浮かび上がりました。「受験期にSNSで受験情報を収集していましたか」という質問に対して、次のような回答が得られました。

東大合格者にアンケート
「受験期にSNSで受験情報を収集していましたか」
・継続的に行っていた 32.4% 

・継続的ではないが、行っていた 41.2%

・行っていなかった 25.4%

・(その他・無回答あり)

つまり、73%以上の東大合格者がSNSを活用していたと回答したのです。受験生がスマホやSNSから距離を置き、勉強に専念するという従来のイメージとは大きく異なる実態だと言えます。

さらに驚かされたのは、「自分自身はSNSを使っていなかったが、代わりに親がSNSで受験情報を集めていた」という回答が一定数見られたことです。

実は令和のいま、親も子供も「受験専用アカウント」を作るのが当たり前になりつつあります。かつて親同士の情報交換といえば、近所の知り合いやママ友のネットワークの中で、「あの塾が良いらしい」「今年あの学校は倍率が高い」といった口コミを共有する程度でした。しかし現代では、その舞台がSNSへと完全に移行しました。

SNSでは、模試の判定や日々の勉強の進捗、子供のメンタルの浮き沈みまで、驚くほど細かな情報が共有されています。親たちは投稿につくコメントや「いいね」の反応を通して、他の家庭の体験談やアドバイスを吸収していきます。

もはや受験は家庭内で完結するものではなく、SNSを介した“共同体”の中で運営されるようになったと言っても過言ではありません。

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