毎日新聞社の本社ビル「パレスサイド・ビルディング」(筆者撮影)
「100年に一度」とも言われる再開発の波が押し寄せる東京。
その影で、高度経済成長期に建てられたビルたちが、静かに姿を消している。本企画では、50年以上経った今も現役で輝く“渋イイ”オフィスビルを訪ね、ライター山田窓氏がその魅力を掘り下げていく。
今回紹介するのは、モダン・オフィス建築の金字塔であり、毎日新聞社の本社ビルとしても知られる「パレスサイド・ビルディング」だ。
ビルの美しいデザインや普段は見られないオフィス内部、かつて輪転機がうなりを上げていた巨大地下空間、竣工当初から営業を続ける飲食店などを取材した。
“渋イイ”の真打ち登場──パレスサイドビル
その名の通り、皇居の平川門に面して建つパレスサイドビル(筆者撮影)
この連載の第1回は、企画の方向性を示す“見本編”として東洋経済本社ビルを取り上げた。では第2回はどの建物がいいか……と話したとき、筆者と編集者が同時に名を挙げたのが、このビルだった。
住所は千代田区一ツ橋1-1-1。文字通りの一丁目一番地である(筆者撮影)
東京オリンピックの開催とともに、ビル建設ラッシュに沸いた1960年代。
筆者はこの時代のビルに目がない。だから素人ながらつい“文化財級”なんて言葉を使ってしまうのだが、その中でも心から“重要文化財級”だと思うのが、このビルだ。
とにかく洗練されていて、カッコいいのである。
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