「違和感しかない」「死者への冒涜だ」 人気番組で《みのもんたさんがAIでよみがえる》感動演出も、"AI復活"がここまで嫌悪されるワケ

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みのもんたさん
人気番組「クイズ$ミリオネア」の元日特番に、みのもんたさんが“AI復活”することで物議をかもしています(撮影:尾形文繁)

2025年3月に亡くなったタレント・みのもんたさんが、26年の元日にフジテレビ系で放送予定の「クイズ$ミリオネア」にAIで復活、出演するという。

「クイズ$ミリオネア」は、みのもんたさんの司会で07年までレギュラー放送されて人気を博した。今回は、二宮和也さんを2代目司会者に据えた特番として復活し、初代司会者であるみのさんにAI技術で再登場してもらう――という企画だ。

SNSでは前向きな意見も見られるものの、「違和感がある」「死者を冒涜している」といった批判的な意見のほうが目立っている。それだけでなく、専門家からも懸念の声が出されている状況だ。

「AI美空ひばり」の二の舞に?

19年末の「NHK紅白歌合戦」では、1989年に死去した歌手の美空ひばりさんをAIで復活させ、30年ぶりに新曲を披露するというシーンがあったが、こちらも賛否両論の議論が巻き起こった。

AIで故人を復活させることが、なぜこれほど物議をかもすのだろうか? このような行為には何か根本的な問題があるのか。あるいは、ただ単に時代の流れについていけていない人が反発しているにすぎないのだろうか?

亡くなった人をAI復活させること自体に対して、前述のように「気持ちが悪い」「倫理的に問題がある」といった批判がなされている。こうした意見が出ることに理解はできるのだが、どこか具体性に欠けているようにも思える。

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