日本の「選べない」教育が子どもの自信を奪う。34万人の不登校児童・生徒にも選べる学びの機会を

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窪田氏、白井氏
不登校の子どもたちが増える本当の要因とは?(白井氏<右>の写真は撮影:初沢 亜利、窪田氏の写真は本人提供)
「近視になってもメガネをかければいい」と思っている人は少なくないが、実は近視は将来的に失明につながる眼疾患の発症リスクを高める、危険な疾患なのである。しかし、身近に眼疾患の経験者がいなければ、その実感が湧かない人がほとんどではないだろうか。
近視は病気です』の著者であり、近視の予防を呼びかける眼科医である窪田良氏の対談企画。今回は、子どもの不登校支援や多様な学びの提供に取り組む白井智子さんをお招きし、これまで四半世紀にわたって注力してきたフリースクールなどについても語ってもらう。第1回は、法整備もされていない中で始めた子どもの居場所づくりや、教育における選択肢の重要さについて聞いた。

「人さらい」とも言われながら取り組んだ居場所づくり

窪田:白井さんとは、日頃から親しい友人でもあります。今回は改めて、これまで取り組んできたことや、子どもの不登校の現状などについて聞かせてください。

近視は病気です
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白井:私が学校に行きづらい子どものための活動を開始したのは、1999年のことでした。沖縄でフリースクールの立ち上げに参加したのが始まりです。

当時はまだ社会でもこの課題への認識が不足していて、学校に行けない子どももその支援をする人たちも、国からは無視されているような状態でした。私たちは、学校から子どもを遠ざける「人さらい」のような扱いも受けていたぐらいです。

その後は大阪府や福島県でもフリースクールや子どもの居場所などを設立してきましたが、大きな転機になったのは2016年、教育機会確保法ができたことでした。

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