あまりにも異様…「母が遺した"新品まみれ"のゴミ屋敷」 直面する《壮絶な遺品整理》に、残された家族はどう向き合えばいいのか?

✎ 1〜 ✎ 71 ✎ 72 ✎ 73 ✎ 74
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

大量の新品雑貨は、一見すると価値がありそうに思える。しかし、そのすべてがリサイクルやリユースに回せるわけではない。

「片付けの際に出た不用品は海外貿易へ出すことが多いのですが、新品だからといって、すべてが出せるわけではないんです。たとえばコンセントがついた電化製品などは規制があって出せません。そうしたものは、国内のリサイクルショップ向けの市場に段ボール箱ごとまとめて持っていき、福袋のような形で売るわけです。

ただ、売るといっても正直なところ、ゴミとして処分する費用を少しでも減らすためのものでしかありません。それでも、依頼者さんからすれば、『すべてゴミとして捨てられるよりは、誰かの役に立つ可能性があったほうが救われる』と言われることが多いです」

ゴミ屋敷
実家にある古い大型家具なども売れないものが多い(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)

部屋の真ん中から片付けてはいけない

モノであふれかえった部屋を片付けるには、ただやみくもに手を動かせばいいというものではない。とくに足の踏み場もないような現場では、モチベーションを維持することが片付けをスムーズにする。

「そのためには、部屋の真ん中から手を付けないことです。一見、中心からどんどん片付けていくのが効率的に見えるかもしれませんが、実際にはモノやゴミを周囲に広げるだけで、片付いている実感が湧きにくいんです。僕らのようなプロでも、中途半端に真ん中から片付けていくと、モノが減っていく様子が目に見えないのでモチベーションが下がってしまうことがあります」

ゴミ屋敷
まずは端にあるものから片付けていき、導線を作ることがスムーズに進めるコツ(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)
ゴミ屋敷
家族だけだったら途方に暮れてしまうような現場でも、手際よく片付けていくスタッフ(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)
次ページなぜ、モノをため込んでしまったのか
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事