狙うは"浦和レッズ超え"のビッグクラブ、RB大宮「挑戦者に翼をさずける」戦略がJリーグの未来を変える日

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
観客席
観客動員数は大幅に増加。「大宮スーパー・ボールパーク構想」も計画される中、目指すは日本を代表するビッグクラブだ(写真:RB大宮アルディージャ提供)
史上まれに見る大混戦となった2025年のサッカーJ2。11月29日の最終節で水戸ホーリーホックとV・ファーレン長崎がJ1自動昇格を果たした。残り1枠は、12月7日と14日に行われる、4チームによるプレーオフで決まる。
24年9月にオーストリア飲料大手レッドブルの傘下に入り、11月からクラブ名を変更したRB大宮アルディージャは、シーズンを6位でフィニッシュ。7日のプレーオフ準決勝で3位のジェフユナイテッド千葉に挑むことになった。
RB大宮は昨季J3を戦っていたチームで、昇格1年目でここまでジャンプアップするケースは珍しい。準決勝は上位チームが引き分け以上で決勝に進出するというレギュレーションがあるため、RB大宮は勝つしかない。それでも、過去にも下位チームが下剋上したケースはいくつもある。17年以来、8年ぶりの最高峰リーグ昇格に大きな期待がかかる。
外資の傘下に入ったことで、RB大宮はどう変化し、それが強さへと転換されていったのか。キーパーソンの証言を基に、前後編に分けてRB大宮に起きた化学変化の深層を探っていく。
前編:観客数は2年で倍増、J2復帰1年目でJ1昇格も見えた? RB大宮を躍進させた外資流「ファクトフルネス改革」の全貌
(外部配信先ではハイパーリンクや画像がうまく表示されない場合があります。その際は東洋経済オンラインでご覧ください)

売上高は過去最高を更新する可能性も

J1昇格プレーオフの結果によって、2026年以降の立ち位置が変わってくるRB大宮。J1に上がるのか、J2にとどまるのかによって、予算規模も当然のごとく変化する。8月から行われているレッドブル本社を交えた予算会議の中では、両にらみで数字を弾き出しているようだ。

直近の経営状況を見ていくと、J3に在籍していた24年度の売上高は26億4000万円。このうちスポンサー収入が15億7400万円で、当時の親会社であるNTT東日本が多くを捻出していた。

レッドブルが参入したのは同年9月で、25年から本格的にクラブ運営に着手。彼らは前年のNTT東日本を上回るスポンサー料を支払っているとみられる。ここに1試合平均で2000人以上増加した入場料収入、カテゴリーアップで増えたJリーグ分配金も加わるため、25年度の売上高は35億~40億円規模に到達しそうだ。

次ページ将来的に目指す売上高は?
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事