要注意なのは実は「高血圧の人」だけじゃなかった…【低血圧の人】の入浴に潜む"侮れない"リスク

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ズキンズキンと脈打つような強い痛みが特徴で、吐き気や嘔吐をともなったり、光や音に過敏になったりすることもあります。

【痛みが出ているときの入浴は×】

発作が起きているときに入浴をすると、血管がさらに広がって症状が悪化するおそれがあります。このときは入浴は止めましょう。

【痛みがないときの入浴は〇】

発作がないときは入浴がおすすめです。片頭痛の発作は、ストレスや睡眠不足、過労などが引き金になることがあります。入浴をすると副交感神経が優位になり、ストレスホルモンの分泌が抑えられます。

その結果、発作を引き起こす神経の過剰な刺激が起こりにくくなります。実際、「毎日湯船に浸かるようになったら頭痛の回数が減った」という声も多く聞かれます。

突然の激しい頭痛は「脳出血」などの可能性も

■筋緊張性頭痛と入浴
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首や肩、背中まわりの筋肉が緊張し、血流が滞ることで老廃物が蓄積され、痛みが生じるタイプの頭痛です。

この筋肉の緊張は、姿勢の乱れや精神的ストレスなどによって引き起こされることが多く、日々の過ごし方が関係しています。頭全体がギューッと締めつけられるような重苦しい痛みが特徴です。

【痛みが出ているときの入浴は〇】

「40℃で10分間、肩まで浸かる」と、症状の緩和に効果的です。温熱作用によって血流が促されるので、老廃物が流されやすくなります。同時に首や肩の筋肉のこわばりも緩和されて、痛みが軽くなります。

ただし、41℃以上、10分間以上の入浴は逆効果になる可能性があります。あくまで「40℃で10分間、肩まで浸かる」を実践してください。

どちらの頭痛にも言えることですが、発作をくり返すようなら、自己判断をせず、専門医の診察を受けてください。また、いつもと違う突然の激しい頭痛は脳出血などの可能性もあります。入浴せず、すぐに受診してください。

早坂 信哉 温泉療法専門医、博士(医学)、東京都市大学教授

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はやさか しんや / Shinya Hayasaka

1993年、自治医科大学医学部卒業後、地域医療に従事。2002年、自治医科大学大学院医学研究科修了後、同大学医学部総合診療部、浜松医科大学医学部准教授、大東文化大学スポーツ・健康科学部教授などを経て、現職。一般財団法人日本健康開発財団温泉医科学研究所所長、一般社団法人日本銭湯文化協会理事、日本入浴協会理事。生活習慣としての入浴を医学的に研究する第一人者。著書に『最高の入浴法』(大和書房)、『たった1℃が体を変える ほんとうに健康になる入浴法』(KADOKAWA)など。

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