『THE有頂天ホテル』『ザ・マジックアワー』『ステキな金縛り』などで知られる三谷幸喜監督の最新作『ギャラクシー街道』が全国公開中だ。西暦2265年、木星と土星の間に浮かぶスペースコロニー(宇宙空間に作られた人工居住区)「うず潮」と地球を結ぶスペース幹線道路・ルート246666、通称“ギャラクシー街道”の中央にひっそりとたたずむ小さなハンバーガーショップ、サンドサンドバーガー・コスモ店を舞台に、宇宙人たちの悲喜交々を、三谷流ユーモアで描き出している。
1993年のドラマ『振り返れば奴がいる』以来、数々の三谷作品をプロデュースしてきたのは、フジテレビの石原隆映画事業局長だ。三谷氏と間近に接する石原氏から見た「三谷幸喜」の魅力について聞いた。
『振り返れば奴がいる』はギリギリの時間の中生まれた
――三谷さんと初めて出会ったのはいつ頃でしょうか。
確か入社4年目か5年目。28歳か29歳頃だったと思います。その頃、フジテレビでは深夜番組で積極的に若い人を登用していこうという、深夜枠の改革がありました。そこでは若手を「深夜の編成部長」として抜擢していたのですが、僕はその3代目「深夜の編成部長」に選ばれた。その頃、レギュラーでやっていた深夜番組の中に(脚本で三谷が参加していた)『やっぱり猫が好き』があったんです。僕は直接その番組には関わっていなかったのですが、深夜番組全体を見ていたので、その時にごあいさつでお会いしたのが最初でしたね。
――三谷さんと仕事をするようになったのは?
直接、プロデューサーとして三谷さんとお仕事をしたのは、1993年の『振り返れば奴がいる』が初めてですね。
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