「悪徳転職エージェント」が転職者を食いモノに!「おとり広告」と「職務履歴書の改ざん」で儲ける驚くべき手口

一部の悪質な転職エージェントは、収益のために手段を選ばない(写真:freeangle/PIXTA)
「転職には『適性』があり、それは仕事の『実力』とは無関係です」
そう語るのが、転職者2000人超を指導し、ミスマッチ退職率を44.0%から9.1%に劇的に改善させた“転職定着マイスター”、川野智己氏だ。川野氏がこのほど刊行した書籍『転職に向いてない人がそれでも転職に成功する思考法』では、「転職適性のない人」の特徴と、それでも転職に成功する方法を解説している。
本記事では、「転職適性のない人」を食いモノにする悪徳転職エージェントの実態を、川野氏への相談者たちの実体験をベースに紹介する。
「その求人は決まった」おとり広告で求職者を集める
看護師の山本玲奈(36歳)は、転職エージェントとの面談で困惑していた。転職サイトで魅力を感じた求人案件が、もはや存在しないと告げられたからだ。
「実は、その求人はたった今、決まってしまいました。でも、安心してください。近い案件が我が社にはありますので、これからご紹介しますね」
山本の返答を待つことなく、その担当者は別室に消え、その後、目の前に別の求人票が提示された。
山本は、現在勤務する慢性期病院に不満はないものの、急性期病院に移ることで急変対応、高度機器の取り扱いや多職種連携の経験を徐々に身につけ、キャリアアップしたいと考えていた。しかし、彼女にとっては、いきなり即戦力を求めるこの代替の病院では、さすがにミスマッチだと感じた。
「無理に入職しても、先方の病院にご迷惑がかかります」
と、応募をためらう山本に、担当者は、堰を切ったように言葉を重ねた。
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