中途採用「前職からのお土産」に潜む重大リスク 安易に「経験を活かして」と言ってはいけない

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
「企業秘密」の持ち込みを受けた側が刑事罰を受けることもあるという(写真:jessie/PIXTA)
雇用の流動化が進むにつれ、退職者・転職者による企業秘密の漏えいリスクが高まっています。企業秘密が持ち出されると自社に損害が生じることは当然ですが、転職者が情報を持ち込んできたときにも法的トラブルが生じ得ることは、知っておかなければなりません。そこで、自社の企業秘密の漏えいを防ぎ、他社の企業秘密を侵害しないために企業がとるべき対応と留意点を解説します。『企業実務』の記事を再構成し、アサミ経営法律事務所弁護士の浅見隆行さんが、前後編の2回にわたって解説します。

軽視できない、企業秘密が「持ち込まれる」リスク

前編では、退職者が「企業秘密」を持ち出し、転職先で使用する場合の対応と対策について解説しました。

自社の「企業秘密」が持ち出されるリスクに比べると、転職者が前職の「企業秘密」を持ち込んでくるリスクは見過ごされがちです。しかし実際に、転職者が「企業秘密」を持ち込んだことで、転職者と中途採用した企業の両方が刑事罰を受けるケースも発生しています。

次ページ回転寿司チェーン店K社・元社長のケース
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事