
「社畜」になりたい?
そんな学生生活も終わりを迎えつつある4年次、ヒウさんも進路の決断に迫られた。
「アニメとか漫画でもよく出てくるじゃないですか、『社畜』って。実際どうなのか、せっかく日本に住んでいるので、体験してみようと思って」
冗談交じりに言うが、社会人を目指して始めた就職活動は「地獄でした……」と振り返る。
「何十社と落ちました。もし就職できなかったら日本にいられなくなると思って、毎日すごくストレスでした」
日本に住む外国人は誰もが、目的に合った「在留資格」を取得することが義務づけられている。当時のヒウさんのような学生の場合、在留資格は「留学」だ。
就職をしたらその企業を通じて「技術・人文知識・国際業務」など就労用の在留資格に切り替えるわけだが、仕事が決まらないまま卒業したら在留資格を失ってしまう。そうなったら帰国するしかない。日本人よりもプレッシャーが大きいのである。
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