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まるで「一筆書き」のようにスイスを巡る"パノラマ鉄道"の醍醐味――乗客を魅了する8路線・1280キロの旅《現地ルポ》

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  • 柳沢 有紀夫 海外書き人クラブ主宰 オーストラリア在住国際比較文化ジャーナリスト
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このドモドッソラからは平地なので車両も大きく、スピードも速くなる。約35分の短い旅で終点のブリークに到着する。

グレッシャー・エクスプレス(氷河特急)でブリークからフィエッシュへ

最後に紹介するのは、グレッシャー・エクスプレス(氷河特急)。ツェルマットからサン・モリッツを結ぶ路線で、アルプスの谷間をゆっくり走るために「世界で最も遅い急行」といわれている。約291kmを、なんと約8時間かけて走る。

今回、筆者が利用したのはこれではなく、その一部を走るマッターホルン・ゴッタルド鉄道という区間特急。車内のシートの色などが赤を基調としたグレッシャー・エクスプレスとは異なりグレーと白と黄色になるが、天窓や天井のライトの形状などはほぼ同じだ。

今回はブリークから冒頭の地図で右上方面に向かうルート。ヨーロッパアルプス最大最長のアレッチ氷河の最寄り駅の1つであるフィエッシュに向かった。

先ほどまで乗っていたBLS鉄道のプラットホームは駅舎の中にあったのに、マッターホルン・ゴッタルド鉄道は外にある(写真:筆者撮影)

ブリークからフィエッシュまではわずか約17kmだが、その間に標高を約370m上げるため、約30分かかる。途中線路がループになっているところもある。最初はローヌ川に沿うように走っていたのに、フィエッシュ付近ではかなり眼下に眺めることになる。

カーブは多いし、勾配もそれなりに急だが、乗り心地は申し分ない。

「スイストラベルパス」を利用しよう

スイス・グランドトレインツアーに乗るには、「スイストラベルパス」というチケットが便利だ。これはスイスの主な鉄道、バス、湖船、都市交通が乗り放題で利用できる。

1等車だと3日間用389スイスフラン(約7万2200円)から、15日間用723スイスフラン(約13万4200円)までの5種類がある。これは連続した日に使用するという制限はあるが、飛び飛びで選択できる「スイストラベルパス・フレックス」もある。2等車は1等車より40%近く安い。

子ども割引(6歳以上16歳未満)やユース割引(16歳以上25歳未満)があるほか、親のパス購入時に「スイスファミリーカード」を無料で申請すれば、親と同じ種類・区間は子どもは何人でも実質無料となる。

ほぼ一筆書きできる「グランドトレインツアー」。「ツアー」という名称も秀逸で、つい全線踏破したくなる。筆者も次にスイスを訪れたときには、ぜひ残りの部分を完走したい。

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