まずは具体的な業務を経験させ、小さな失敗や成功を積み重ねさせる。その過程で初めて「こんなときはどうすればいいか」「この判断で合っているか」といった具体的な相談が生まれるのだ。
傾聴が必要なのは、「(1)やる気が高く、能力も高い部下」か、「(3)やる気が低く、能力は高い部下」だということも覚えておこう。
「特にありません」は適切な経験と指導を求めているサイン
新刊『わかりやすさよりも大切な話し方』に書いた通り、なんでもかんでも「傾聴」すればいい、というものではない。Z世代との1on1では、相手の経験レベルと状況を正確に把握することから始めよう。経験のない相手にはティーチングの比重を重くし、経験を積んだ相手には傾聴とアドバイスをバランスよく提供すればいい。
「特にありません」という答えは、決して問題意識が欠けているわけではない。適切な経験と指導を求めているサインなのだ。
現代の上司に求められるのは、画一的な指導法ではない。相手視点を忘れないことだ。Z世代だからといってレッテルを貼るのではなく、まずは具体的な業務を任せて経験を積ませ、その過程を指導・洞察することで、「相手」を正しく把握できるだろう。「特にありません」と言われても、虚しい気持ちになる必要はない。
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