「また『特にありません』か…」Z世代との1on1が"虚無な15分"で終わる上司が根本的に間違っている理由

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まずは具体的な業務を経験させ、小さな失敗や成功を積み重ねさせる。その過程で初めて「こんなときはどうすればいいか」「この判断で合っているか」といった具体的な相談が生まれるのだ。

傾聴が必要なのは、「(1)やる気が高く、能力も高い部下」か、「(3)やる気が低く、能力は高い部下」だということも覚えておこう。

「特にありません」は適切な経験と指導を求めているサイン

新刊『わかりやすさよりも大切な話し方』に書いた通り、なんでもかんでも「傾聴」すればいい、というものではない。Z世代との1on1では、相手の経験レベルと状況を正確に把握することから始めよう。経験のない相手にはティーチングの比重を重くし、経験を積んだ相手には傾聴とアドバイスをバランスよく提供すればいい。

「特にありません」という答えは、決して問題意識が欠けているわけではない。適切な経験と指導を求めているサインなのだ。

現代の上司に求められるのは、画一的な指導法ではない。相手視点を忘れないことだ。Z世代だからといってレッテルを貼るのではなく、まずは具体的な業務を任せて経験を積ませ、その過程を指導・洞察することで、「相手」を正しく把握できるだろう。「特にありません」と言われても、虚しい気持ちになる必要はない。

横山 信弘 アタックス・セールス・アソシエイツ 代表取締役社長

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よこやま・のぶひろ / Nobuhiro Yokoyama

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。『絶対達成マインドのつくり方』『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。近著に『トップコンサルタントの「戦略的」勉強法』。

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