善玉菌を殺し「静かな病」引き起こす腸内環境の乱れ"2大原因"――最新研究が明かす科学的アプローチの中身

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研究によると、食物繊維の摂取は、心臓病、糖尿病、特定のがんなどの慢性疾患の発症リスクの低下と関連していることが示されています。また、腸内の善玉菌の栄養源となる食物繊維の役割は、いくら強調しても強調し過ぎることはありません。

これらの細菌は食物繊維を発酵させ、酪酸、プロピオン酸、酢酸などの短鎖脂肪酸を産生しますが、これらの物質には抗炎症作用があり、大腸を覆う細胞にエネルギーを供給します。

ストレス管理の重要性

腸の健康におけるストレス管理の役割

ストレスの管理は、健康なマイクロバイオームを維持するうえで非常に重要な要素の1つです。

ストレスを受けると、私たちの体はコルチゾールやその他の副腎化合物を放出します。コルチゾールの濃度が高くなると、脳組織が損傷し、腸内のタイトジャンクション(細胞間の結合)が損なわれ、リーキーガット症候群や腸内細菌のバランスの乱れを引き起こす可能性があります。

マインドフルネス、祈り、瞑想などのストレス対処法を実践することで、マイクロバイオームを大幅に改善できます。

これらの実践は、感情的ストレスに対する体の反応を最小限に抑え、腸の健康への悪影響を軽減するのに役立ちます。また、交感神経の過緊張、つまり闘争か逃走状態から脳を解放することで、消化器機能や脳と腸のつながりが強化され、健康なマイクロバイオームをさらに促進することができます。

ストレスと腸の健康の関係

慢性的なストレスは、マイクロバイオームのバランスを崩す大きな要因となります。

ストレスを受けると、体内のコルチゾール値が上昇し、腸の粘膜が損傷を受け、リーキーガット症候群を引き起こすことがあります。この状態では、有害な物質が腸の粘膜を通過して血流に入り、炎症を引き起こしたり免疫反応を誘発したりします。

研究では、マインドフルネス、瞑想、祈りなどのストレス対処法が、コルチゾール値を低下させ、腸の健康の改善に役立つことが示されています。

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