近所の「野球少年」に家の瓦を割られたおじさん…突然、怒りがおさまった《名古屋ならでは》の事情

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大勢で一列に並び、順番におじさんに謝ります。おじさんはとても怒っている様子です。やがて僕の順番が回ってきます。「ごめんなさい」と僕が謝ると、どういうわけかおじさんの態度が柔和に一変しました。一体、何が起こったのか?

おじさんの怒りは、どうしておさまったのか

当時、名古屋近郊の子どもであれば、判で押したように中日の野球帽をかぶっていたものですが、特に野球に興味がない僕の親は、トンチンカンにもジャイアンツの黒い帽子を僕に買い与えていたのです。

『「話がつまらない」をなくす技術』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

おじさんは僕の帽子を見ながら、「君は巨人ファンか。うん、あんまりいたずらしちゃいかんぞ」なんて言って、最後は割と上機嫌で許してくれました。そう、おじさんはきっと巨人ファンだったのです。

今思えば、中日ファンだらけの名古屋で肩身の狭い思いをしていたのでしょう。そんなときに巨人の帽子をかぶった少年を見たおじさんは、少しうれしくなったのだと思います。

つまり、人はどんな局面でも、共通点を持っている人間には共感を抱くのです。ここから学べることは、もしも、あなたが誰かに怒られて謝罪しなければいけなくなったら、相手との共通点がないかを探してみるということ。

趣味、好きな野球チーム、映画、音楽、ペット、誕生月……。今はFacebookやX、ブログなどで、相手の好みや趣味を調べることもできます。事前に共通点を調べて、相手にさりげなく伝える術を考えてみてください。

謝罪のあとに、ぽろっと付け足してもいいし、バッグにそれとわかるキーホルダーやグッズをぶら下げておいてもいい。その共通点が、あなたを窮地から救う武器になることがあります。

野呂 エイシロウ 放送作家 戦略的PRコンサルタント

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のろ えいしろう / Eishiro Noro

1967年愛知県生まれ。中学生の頃からラジオに親しみ、「人が読みたくなる投稿」を追究した結果、「オールナイトニッポン」などで連日投稿が読まれるように。大学時代には学生マーケターとして、学生向け家電の企画立案・宣伝・PRに携わる。愛知工業大学卒業後、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で放送作家デビュー。『ザ!鉄腕!DASH!!』『特命リサーチ200X』『奇跡体験!アンビリバボー』などの構成を担当。30歳で、戦略的PRコンサルタントの活動をスタート。テレビ番組作りのノウハウを生かし、数々の企業の商品・サービスを次々とヒットに導く。250社以上のコンサルティングを担当。

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