近所の「野球少年」に家の瓦を割られたおじさん…突然、怒りがおさまった《名古屋ならでは》の事情
こういうシーンはお互い長い間記憶に残りますし、不思議と嫌な思い出にはなりません。むしろ風が強い日や台風の日のときのための爆笑アイテムとして、骨だけになった傘をとっておきたいくらいです。
先日も、ころんで壊れてしまったメガネをそのままかけて参上しました。
どうやって大遅刻を「笑い」に変えたのか
結構シリアスな失敗になりかねないのは、寝坊や遅刻です。僕は早朝の情報番組で構成を担当していた頃、大寝坊をしてしまったことがあります。
テレビ局には午前3時20分までに入らないといけません。ところが、3時半にプロデューサーから電話がかかってきたとき、まだベッドのなかでした。実は前の晩に寝るときに、曜日を完全に勘違いしていたのです。
「野呂さん、今起きたでしょう?」というプロデューサーの電話の声。僕の仕事は番組のオンエア前に原稿をチェックし、修正することですから、今からタクシーを飛ばしたところで挽回できる見込みはありません。
いくら謝っても、大寝坊して仕事に穴を開けてしまった事実は取り戻せません。僕はわざと余裕たっぷりに、
「いやあ○○さん、電話がかかってくるのをベッドのなかで、今か今かとお待ちしていましたよ……というのはウソで、すみません! すぐに行きます!」
と意表をつく返事をかましました。それから出向いたところで仕事はないのですが、タクシーを飛ばして局に向かいました。
とりあえず、何かおもしろいことをしなければいけない。それはウケを狙って自分のミスを帳消しにしてもらおう、という意図ではありませんでした。生番組という商品を作っているなかで、最も大切な「出演者やスタッフの気持ち、雰囲気」をしっかりリカバーすることこそが、寝坊して場の空気を乱してしまった自分の責任だと考えたからです。
遅刻したことをひたすら謝って回っても、おそらく何の解決にもなりません。それどころか、謝られたほうがかえって恐縮したり、怒りが増したりして、もっとムードが悪くなってしまう恐れだってあります。
どうすればその場の空気を明るいムードに一変できるか。みんなでワッと笑って生放送に入れるか。そのために、自分に今何ができるか。それだけを考えました。
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