どの独裁国家でも、国民のかなりの割合は政権を憎んでいるが、不満を抱く人々は、他の人々が自分たちに加わってくれるかどうかわからないため、立ち上がるのが難しい。また、抗議行動を実施するのは違法で危険なので計画できない。
このような状況下では、デモを始めるのは困難を極める。だが人々は、隣町で他の人々が抗議しているのをいったん目にしたときには、もう抗議行動を始める必要はなく、たんに加わればいい。
そのような展開はあっという間に起こりうるので、独裁者にとっては特に脅威だ。ハーヴァード大学のエリカ・チェノウェスによれば、暴力を伴わない市民的抵抗の主要な利点の1つは、参加しやすさだという。
たとえばゲリラ運動と比べると、非暴力的な抵抗運動は参加への障壁がはるかに低いので、多数の支持者を簡単に動員することができる。デモ行進に加わるのには、歴戦の強者(つわもの)でなくてもいい。学童であろうと、高齢者であろうと、その間の人であろうと、ほとんど誰でも参加できる。
そのため、独裁者は計算を誤ると、民衆がいったん連携の問題を解決した場合、瞬く間に何万もの人に包囲される羽目になりかねない。やがてその数は圧倒的になり、政権の崩壊につながるかもしれない。
抵抗運動の「3.5%ルール」
そして、「3.5%ルール」というものが現に存在する。チェノウェスが命名したこの法則によると、「戦闘や一般大衆によるデモ、その他の大規模な非協力的行動のような、観察可能な突出した出来事に国民の3.5%が積極的に参加したときに、失敗した革命は1つもない」という。
たとえば2003年、ジョージア国民は、エドゥアルド・シェワルナゼ大統領を辞任に追い込んだ。一定の数の人が市街に繰り出すと、政権はあっさり圧倒され、そのときには大きく譲歩するしかない。さもないと、崩壊する。
それは、大勢の人が積極的な反体制運動に参加しているからだけではなく、抗議者たちはおそらく、国民のいっそう大きな割合の支持を得ているからでもある。
とはいえ、1945〜2014年に、389件の抵抗運動のうち、3.5%という境界を超えたものは18件しかなかった。だからそれは比較的稀ではあるが、現にその境界を超えると、政権にとって致命的になりうる。
(翻訳:柴田裕之)
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