印象操作に成功すれば、たとえエリートたちや国民からあまり支持を得られなくても、少数の軍人が政府を倒すことができる

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クーデターに関連する3つのグループで最大なのは、どんな政治の団体や派閥とも結びつきのない軍人たちだ。

この第3のグループはクーデターのときに、「適切」な側につけば、キングメーカーになることができる。だが、彼らの視点に立つと、クーデターは恐ろしいものになりうる。

陰謀者たちと政権側のどちらにつくべきか

しばらく、自分が普通の軍人になったつもりで考えてほしい。

あなたはジョンという名で、27歳の陸軍歩兵将校だとしよう。小銃の手入れの仕方や手榴弾(しゅりゅうだん)の投げ方や止血帯の使い方を身につけた。軍務に就いている国次第では、戦闘で兵士たちの指揮を執ったことがあるかもしれない。

だが、あなたはおそらく、クーデターに対する準備はできていないだろう。ところが、クーデターが発生し、あなたは指揮している中隊の兵士の前に立ち、決定を下そうとしている。

陰謀者たちに加わり、政府を転覆させようとすることも、政権側に加わり、現状を守ろうとすることもできる。どうしたらいいだろう?

選んだ側が負けたらおそらく、自分や指揮下の100名ほどの部下たちに、深刻な結果を招くことになる。しかも、把握している情報は不完全で、全体像のほんの一部しか見えていない。

そのような不確かな状況では、どちらの側も本当はどれほど強力なのかは判断が難しい。

だから、何もせずにいるのがいちばんの安全策であることが多い。ジョンのような将校にとっては、大混乱の中でできるだけ長く様子を見て、どちらの側が勝ちそうかを見定めるのが、行動方針として理に適っている。

優劣が見えてきたら、ジョンと中隊は勝者の側につくことができる。陰謀者たちに勝ち目がありそうなら、ジョンのような軍人はクーデターに加わる。もし、彼らに勝ち目がなさそうなら、ジョンと部下の兵士たちはクーデターの鎮圧を助ける。

だからこそ、独裁者にとってはどれだけ強く見えるかが重要なのだ。印象は現実に優(まさ)るだけではなく、現実そのものになる。

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