「広陵はなぜ辞退しない?」「夏の甲子園はもう限界」開幕早々、批判が“Xトレンド入り”の高校野球…“ネットのおもちゃ”となった必然
主催者らは、ビジネス前提ではなく教育活動の一環にあたるピュアな大会であること。高校生らしい全力プレー、ベンチやアルプス席も含めた仲間との絆、負けたら終わりという3年間の思いをかけた一発勝負であること。さらに歴史の長さなどを持ち出して特別扱いを保とうとしますが、人々は平等を求める時代に変わりました。
「野球嫌い」もSNSで発信できる時代
今回のようなきっかけで「なぜ高校野球だけ特別扱いなのか」という声があがりやすくなっていることは確かであり、だからこそ関係者には真摯な対応が求められているのではないでしょうか。
もし不祥事対応や猛暑対策が、選手のこと以上に大会の伝統や影響力、経済効果などを守ろうとしたものなら、もはやそれが通用する時代ではなく反発は必至。
日本高野連、朝日新聞社、阪神電鉄、野球強豪校などの関係者は、昭和から続く運営や対応を時代に合わせ変えられているのか。特別扱いが続く以上、今後も厳しい目線が向けられていくのでしょう。
筆者自身、昭和生まれの人間であり、甲子園大会は毎年欠かさず見ている野球好きですが、周囲には「子どものころ、チャンネル権を持つ親が野球を見ていて、自分の見たい番組が見られなかったため野球が嫌い」という同年代も少なくありません。
そんな必ずしも野球や甲子園大会にシンパシーを感じない層もSNSで発信できるようになり、不祥事対応や猛暑対策に厳しい目を向けていることにも時代の変化を感じさせられます。
また、少年野球をしている小学生の中には「危険な甲子園ではなく、暑くないドーム球場のほうがいい」と話す子もいて、同様に「安全なドーム球場でやらせたいし、応援もしたい」という保護者や在校生などもいるようです。
甲子園大会に限らず地方予選なども含め、昭和時代から続く高校野球ならではの特別扱いをどうしていくのか。
選手たちが伸び伸びとプレーするためには、世間の理解を得ることが重要であり、大人たちが時代に合わせて変えるところ、変えないところのバランスをとることが問われているように見えます。
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