「広陵はなぜ辞退しない?」「夏の甲子園はもう限界」開幕早々、批判が“Xトレンド入り”の高校野球…“ネットのおもちゃ”となった必然
くしくも6日に起きた2つの事態に、高校生運動部の活動にすぎない甲子園大会がこれほどの反響を集め、「ネットのおもちゃ」にされる背景が見え隠れしています。
学校と日本高野連の「ガバナンス不全」か
広陵高校の不祥事に関しては、加害者とみなされた選手たちが名前と顔をさらされるなどの無法状態が継続中。
「叩かずにはいられない」「人生潰して」「悪いことしたんだから仕方ない」「ネットから消えないし就職にも響く」「一生ネットのおもちゃ」などの物騒なコメントが書き込まれています。
ただ現時点では、6日に急きょ広陵高校が発表した文書に「インターネット上では調査結果とは異なる事実、憶測に基づく投稿や、関係しない生徒への誹謗中傷も一部見受けられます」と書かれていたように、多くの情報が真偽不明という段階にすぎません。

広陵高校の対応にはまだまだ疑問が残るものの、まるで“推定重罪”のように責め立てる様子には残酷さを感じてしまいます。
自分が名前と顔をさらした人物は本当に加害者で確定なのか。その情報はどこまで信頼に足るものなのか。「被害者のため」という免罪符を本人に確認せず使っていないか。
これらがクリアになっていないのなら、ネット上の書き込みも誹謗中傷の加害者として訴えられてしまうリスクがあることを覚えておくべきでしょう。
この件における最大の問題は、そんな“推定重罪”で叩くムードを招いた背景。ここまでの対応は「学校と日本高野連のガバナンスに問題があった」と言われても仕方がないところがありました。
学校側は、聞き取り調査の結果を広島県高野連と日本高野連に報告したこと、加害者とみられる生徒への指導・処分を行ったこと、再発防止に努めていることなどを明かしました。
「すでに処分済みの事案であり、今後に生かしていく」というスタンスがうかがえますが、重大事案であるにもかかわらず外部への発表はなし。暴力事案が話題になりはじめてからのここ1週間あまりも、試合前日の6日までこれといった対応はありませんでした。
6日に急きょ発表された文書に「被害生徒及び加害生徒の保護の観点から公表を差し控えておりました」というフレーズがありましたが、学校へのダメージや出場辞退などを恐れた隠蔽とみなしている人が少なくありません。
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