たまった《脳の疲労》を解消! カギを握るのは「積極的休息」と「消極的休息」の上手な使い分けだった
ここで、2つの自律神経の特徴を把握しておきましょう。
交感神経は、自動車に例えるならアクセルの役割で、おもに日中に優位になり、体を活動的にします。また時間帯を問わず、ストレスや緊張などによって、働きが活発になることもあります。
交感神経が優位になると、血圧や心拍数が上がり、瞳孔が開きます。この状態が続くこと、すなわち交感神経が暴走した状態を想像してみてください。「心身ともに疲れてしまう」のを、ありありとイメージできるはずです。
自分では「コントロール」できない自律神経
一方の副交感神経は、自動車に例えるならブレーキの役割で、おもに夜間に優位になり、体を休ませてくれます。また夜間に限らず、静かな環境で休憩したりするときに、働きが高まりやすくなります。副交感神経が優位になると、血圧や心拍数が下がり、瞳孔が閉じます。
この情報だけを知ると、「体にとって良い」「心身ともに休息できる」という印象を抱くでしょう。
確かにそういう面はあるのですが、ずっとこの状態が続くと無気力につながり、仕事や勉強、スポーツなどで、いざというときに最高のパフォーマンスを発揮できなくなってしまいます。
副交感神経の暴走もまた、人間にとっては困りものなのです。
脳の疲労を軽減し、心身の休息を図るためには、自律神経を暴走させないようにしなくてはなりません。また、すでに暴走してしまっている場合は、それを食いとめなければなりません。
ただし、自律神経の乱れは、ほとんど自覚なしに発生します。仮に「乱れているかもしれない」と感じたとしても、その働きを自由にコントロールできません。
「今は交感神経が優位だから、副交感神経の働きを高めてあげて、血圧や心拍数を下げよう」
これは不可能なのです。しかし、意図的にコントロールできなくても、乱れた自律神経が整いやすくなるように、働きかけることならできます。
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