〈本社幹部に直撃〉ZARAはなぜ「世界一のアパレル企業」を独走できるのか? マスコミ露出を嫌う創業者は1980年代から"後継者リスク"を考えていた
創業時から追求してきた効率経営
――ZARA誕生から50年、売上高でも時価総額でも世界一のアパレル企業の地位を固めています。競争優位性をどう築いたのでしょうか。
50年前、アマンシオ・オルテガ氏が小さい店から始めたときに彼が考えたのは、小売業に変化をもたらしたい、昔ながらの商売の形ではなく、顧客のニーズ、市場の変化に沿った新しい商売にしたい、ということでした。
商売の中でも効率、レベルの高さを追求し、この努力のおかげで当時から売れ残り品はごくわずかでした。デマンド、ニーズがあるところに合わせて品物を提供していく効率的な体制が、ビジネスの成長につながってきました。
商売がうまくいくと、その利益を投資に向けました。コレクションを作るデザインチームには最良の条件で働いてもらう。物流ネットワークも充実させて、顧客のいるところに的確に品物を届けるサービスを心がけ、テクノロジーの導入にもお金を使いました。原材料も、早くから持続性のある環境負荷の少ないものを使ってきました。
私たちのこの努力を顧客に認めていただいて、商品価値、企業価値がさらに上がっていった。まとめると、お客様の声に絶えず耳を傾けること、それがビジネスの向上につながり、ネットワークが強化されて、世界一の企業になったと言えると思います。




















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